経済産業省は8月27日、2014年度予算の概算要求の中に、福島第一原発の廃炉作業に関する研究・開発経費として125億円を計上する方針を固めた。東電の汚染水タンクには難題が存在しており、日本当局は初めて「公費」により汚水問題を解決する意思表示をした。人民日報海外版が伝えた。
◆汚染水漏れが深刻化
東電は26日、福島第一原発から漏れた300トンの汚染水が、貯水タンクの集中する北東側に向かったほか、南側にも向かい周辺土壌を汚染した可能性があると表明した。汚染水漏れが発生した貯水タンクの南に約30メートル離れた排水弁の近くから、毎時16ミリ・シーベルトの高い放射線量が計測された。
原子力規制委員会は8月21日に、今回の汚染水漏れの評価を「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げた。東電が同日発表した試算は、より驚くべきものであった。そのデータによると、福島原発事故の発生から現在に至るまで、ストロンチウム90が最多で10兆ベクレル、セシウム137が最多で20兆ベクレル海に流出した可能性がある。両者を加えると、原発の正常稼働時に規定されている、通年の海への排出基準(放射性トリチウムを除く)の約100倍に達する。
福島原発の汚染水漏れが深刻化する中、東電は汚染水を処理する能力を持たないと批判されている。日本国内の各界は、政府の直接的な介入を求めている。
事態の深刻性を受け、菅義偉官房長官は26日午前に開かれた記者会見で、「政府は率先して問題を解決すべきだ。内閣は経済産業相に対して、本年度予算の予備費の投入を含め、同問題を解決するため取りうる措置をすべて講じるよう求めた」と語った。茂木敏充経済産業相は当日、福島第一原発を視察し、汚染水漏れの現場などを確認した。
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