「再製造」とは、古くなった機械設備に新しい命とエネルギーを吹き込むことだ。廃棄された設備の部品を中核として、その形状や材質を基本的に変えずに、高いレベルの技術で再加工し、新品と同じかそれ以上の品質の製品を再び製造することをいう。
中国は製造業で世界的に名を馳せるが、再製造技術でも上位に立つことを知る人は少ない。中国設備部品再製造技術イノベーション戦略連盟の彭興礼常務副主席はこんな話をしてくれた。ある日のこと、慕田峪長城のロープウェイで主要部品に問題が発生した。新しい部品に交換しようとしたが、完成品がなく、納入には3カ月かかるといわれた。買い換えの費用は高くつき、3日後には外国から使節が訪れることになっていた。そこで再製造技術の出番となり、再製造技術で修復した部品の品質は新品を超えたという。
彭常務副主席によると、再製造技術の応用範囲は非常に広い。表面処理工程の再製造技術では中国はすでに世界トップクラスにあり、国もこの技術を再製造技術の中心として後押ししており、自主的な研究開発が進み、常温での修復と卓越した性能が実現している。こうした技術により、規格が異なるため海外の技術との互換性がないといった問題が克服されるようになったという。
新製品の製造に比べ、再製造の加工工程はより複雑で、大規模な生産や品質のコントロールにはより多くの困難がつきまとう。製品の修理(リペア)と比較すると、再製造による修復は技術含有量がより大きく、産業化されているといえる。製品の再製造のコストは新品製造のわずか50%で、エネルギー使用量は60%、材料使用量は70%、大気汚染物質の排出量は80%もカットでき、環境保護に対する貢献は明らかだ。再製造の最大の特徴と注目点は「再利用」(リユース)と「資源化」だ。
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