中国国務院(政府)が策定している「大気汚染防治行動計画」が今月中にも発表され、石炭の燃焼や工業、自動車(原動機付き自転車を含む)、重度汚染警報などをめぐる対策10条(以下、「国十条」)が実施される。新京報が報じた。
「国十条」は、2017年までの大気汚染改善をめぐる具体的な青写真を提供し、各省・市に対して、ぜんそくや気管支炎を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」の数値を下げるよう、具体的な指示を出している。うち、大気汚染が深刻な北京や天津、河北省に対しては最も厳しい要求を課している。
北京市の張工・副市長は7月、北京市の上半期の経済情勢を分析する会議で、2017年までに、PM2.5の数値を2012年比で25%減の60マイクログラム/立方メートル(日本の基準は1日平均値35マイクログラム/立方メートル)ほどに抑えたい考えを明らかにした。天津市は、2016年までに、PM2.5の年間平均値を2012年比で20%下げ、2017年にはさらに5%下げたい考えだ。河北省も2017年までに、PM2.5の数値を30%以上下げることを目標に掲げている。
北京・天津・河北省、上半期に大気の質が基準内だった日は31%
中国環境保護部が最近発表した環境質量報告によると、上半期、北京や天津、河北省のPM2.5の数値はいずれも基準値をオーバーし、平均値は基準値の3.3倍に当たる115マイクログラム/立方メートルだった。
同3地域の「PM10(粒径10マイクロメートル以下の粒子)」の数値も、いずれも基準をオーバーしている。うち河北省の石家庄市のPM10の数値は、年間基準の3.7倍に達している。
また、同部が発表した大気の質が最も悪かった都市(上半期)トップ10に、河北省の都市は7都市もランク入りしてしまった。
同3都市の大気の質を全体的に評価すると、上半期、基準内だった日数はわずか31%で、基準をオーバーしていた日のうち、26.2%が深刻な大気汚染に属した。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月8日
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