欧州外交評議会のアジア問題専門家であるフランソワ・ゴドマン氏は米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」に対し、「EU加盟国の多くは中国と貿易戦を交える気はない。中国との貿易利益を損なうことになるためだ。EU加盟国が中国に対する強硬策に反対する重要な原因は、これらの国と中国との貿易利益にある。中国と欧州の太陽光パネル協議では、EU最大の経済体であるドイツが、中国に対する巨額の関税の徴収に反対した。過去5年にわたって、ドイツは、中国との日増しに強まる貿易関係によって利益を得てきた。ドイツの輸出業者は、中国の巨大な国内需要への依存をますます高めている」と語った。
ドイツの国際放送「ドイチェ・ヴェレ」のウェブサイトには、中国と欧州の双方による太陽光パネル協議の結果は公平・公正なものであり、協議の成功によって欧洲は貿易戦による高い代償を回避することができたとする文章が掲載された。中・欧双方の太陽光パネル協議の過程で、中国の李克強総理とドイツのメルケル首相はいずれも、対話と協議を通じて中・欧間の太陽光パネルをめぐる意見の相違を解決することを主張し、中国の太陽光パネル製品に対してEUが永久的な関税を徴収することは中・欧州双方にとって無益であるとの認識で一致した。欧州委員会が太陽光パネル問題の仮決定の結果を発表する一日前、李克強総理は招きに応じ、欧州委員会のバローゾ委員長と電話で会談した。李克強総理はこの中で、この問題は中国の重大な核心的経済利益にかかわるものであることを指摘し、双方が貿易戦によってではなく、対話と協議を通じて貿易紛争を解決することへの希望を伝えた。李克強総理の積極的ではっきりとした態度表明が中・欧の協議を成功に導いたと言える。(中国日報網財政経済担当評論員 王思寧)(編集MA)
「人民網日本語版」2013年8月8日
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