■大衆には知る権利:問題があれば知らせなければならない
今回フォンテラは自主検査で確認した品質面の問題を公表した。フォンテラは今年3月の自主検査で原料に微生物指標の陽性反応を確認。さらなる検査を経て、7月31日までに標本1つにボツリヌス菌の存在を確認した。ニュージーランドのジョン・キー首相は5日、品質問題の公表を遅らせたとしてフォンテラを批判した。
中国では制度が十分に整備されていないため、企業の自主検査に関する情報を報告または公表する必要があるかどうか、公表しなかった場合どう処罰するかについて詳細な規定がなく、法の網をくぐって逃れるケースが頻繁に生じている。
近年の食品品質事件を振り返ると、一部企業が公表を拒んだり、口実を設けたり、認めなかったりしたために、消費者の知る権利は大きく損なわれた。
「誠実で率直であることが最良の危機管理だ」。宋氏は「どんな時でも大衆の知る権利を最優先すべきだ。長い間公表しなければ、問題が起きても知らせないとの疑念を大衆に生じさせるだけだ」と述べた。
企業の自主検査情報を管理・監督当局に報告する必要があるかどうかについて、現在中国には明確な規定がない。ニュージーランドでは独立機関と企業は検査情報を管理・監督当局にありのままに報告しなかった場合、許可証を取り上げられ、厳しく罰せられる可能性がある。
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