共同通信は30日、中国は米国主導の「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)に参加していないことから、日中韓FTA交渉に積極的だと指摘。日本はすでにTPP交渉に参加していることをカードに、中韓からできるだけ譲歩を引き出そうとすると報じた。また、日本は中韓両国と領土問題をめぐり政治面で関係が悪化し続けており、経済面の協力強化を通じて関係を改善することも望んでいるとした。
一方「ソウル経済」は、日本は最近、中韓がハイレベルのFTAを早期に締結する可能性に非常に敏感になっており、中韓FTA交渉が速いスピードで進んでいることから、今回の交渉に積極的な姿勢で臨む可能性が高いと指摘。「日本は最近、FTA問題で攻勢を鮮明にしている。米国主導のTPPへの参加を発表しただけでなく、EUとのFTA交渉も続けている。モンゴル、カナダ、コロンビアとの交渉入りも発表した。日本の貿易全体に占めるFTAの割合は現在18.9%で、韓国の35.2%、中国の21%、米国の38.7%よりも低いが、2018年には70%にまで上げることを望んでいる」と指摘した。陳氏は「日本は同時に多くの選択肢を持つが、アジアとの協力を放棄することは永遠にあり得ない。市場の観点から言って、日本が中国という巨大な消費市場を取り合わないことは不可能だ」と指摘した。
復旦大学韓国研究センターの蔡建副主任は環球時報の取材に「歴史的、政治的原因から、中日韓FTA交渉の進展は緩慢だ。このため後に二国間交渉から着手することに変わった。FTA推進において、中韓両国は比較的積極的だが、中日間、日韓間のFTA交渉はずっと先送りされてきた。長期的に見てFTA締結は歴史の趨勢であり、中日韓FTAが締結されれば3カ国の経済協力関係が緊密化し、経済的統合は政治、軍事面の和解も促すだろう」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年8月1日 |