資料図:大江健三郎氏
ノーベル文学賞受賞者・大江健三郎氏の小説最新作「水死」中国語版が16日、北京で発売された。「北京日報」が伝えた。
「水死」の主人公は大江氏の亡き父がモデル。第二次大戦の前後で異なる日本の時代精神がリアルに反映されている。訳者の許金龍氏は、大江健三郎氏は「水死」を通じ、自身の精神史を解剖した、と指摘する。本作は主人公父子二世代の運命の交錯を柱に、戦後日本に残された多くの社会問題に直接触れ、哲学的アングルから深い思考を行っている。
大江氏と交友の深い中国のノーベル文学賞受賞者・莫言氏は、「水死」は屈原(古代中国の大詩人)の「離騒」の一節、「路は曼曼として其れ修遠なり。吾将に上下して求索せんとす」を思い起こさせる、と批評した。(編集HT)
「人民網日本語版」2013年7月18日
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