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サイバーセキュリティは勝手なルールを許さない

 

「PRISMスキャンダル」によってサイバーセキュリティ問題が世界の人々の面前に遮りようもなく暴露された。米国が長期間、大規模に、遮られることなく各国に対してネットの監視とハッキングによる機密窃取を行なっていたことで、国際社会はサイバーセキュリティのルールに対する考えを新たにした。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究所特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

サイバーセキュリティ確保の重要性とサイバー空間のルール制定の必要性について、各国間に著しい溝はない。だが国際社会が一致して認めるサイバーセキュリティのルールは依然として制定にいたらず、空白状態にある。

サイバー空間は出現から数十年の歴史しかなく、中国が世界のインターネットと結ばれてからもようやく19年に過ぎない。この新しい事物に対する国際ルールを制定するには当然時間がかかる。だが、これはルールがないことの主たる原因では決してない。インターネット大国はサイバー空間を国益の角逐の新たな領域と見なし、サイバー空間にどのようなルールをどのように制定するか、サイバー・ガバナンスをどう実現するかといった中核的問題において互いに譲らず争っている。

国際的なサイバーセキュリティのルールの制定に影響を与える最大の要因となっているのは、サイバー空間の超大国である米国の利己的な算段だ。米国はイデオロギーと国益の二重の考慮から、サイバー空間での技術・戦略上の長期的優勢を追い求め、いくつかの問題において自分のやり方を通している。情報の自由を強調する一方で、あらゆる手を尽くして他国のファイアウォールを突破している。単にビジネス情報のセキュリティだけを強調し、サイバー空間の「軍事化」に裏道を残している。ルール制定の主導権をしっかりと握り、途上国の利益面の訴えを軽視している。自国の「国家安全保障」と対テロ上の必要によって線引きをし、サイバー攻撃を「良いもの」と「悪いもの」に分け、サイバーセキュリティにダブルスタンダードを適用している。

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