瀋陽など6都市では、今月28日から台湾への個人旅行が認められることになった。多くの瀋陽市民は、この新措置に大喜びしているが、一方で、台湾への個人旅行がツアーに比べてかなり高いとの噂もあり、「経済的に実現できるだろうか」との心配の声も上がっている。しかし、あるネットユーザーがこのほど、自分の台湾個人旅行の費用明細をネット上に公開し、皆はほっと胸をなでおろした。瀋陽晩報が伝えた。
○ネットユーザー「14泊15日で使った額はわずか5400元」
新たに台湾個人旅行試行都市に指定された都市のリストが発表された後、各種メディアが「台湾への個人旅行は、パックツアーより倍ほど高い」と報じ、楽しいニュースに水を差した。だが、あるネットユーザーが「台湾旅行に興味があり、特に費用について知りたいと思っている人は多いだろう。詳しい攻略法を出す前に、私の台湾個人旅行(14泊15日)でかかった全支出をこと細かにお知らせしよう」と投稿した。
この「14泊15日台湾個人旅行」費用明細の合計金額は5400元(約8万5千円)。これには、往復航空券代金・台湾通行往来許可証代金・保険代の計2028元(約3万2千円)のほか、15日間の交通費・宿泊費・飲食代、おみやげ代などが含まれている。同ネットユーザーは、台湾のレストランがかなり高かったので、ほとんどはコンビニで食べ物を買ったという。「コンビニなら食事ができるだけでなく、エアコンや無線ネットワークも使うことができる」。
○旅行会社:「個人旅行に必要な額は、本人次第」
瀋陽にある旅行社の担当者は、「実は、台湾への個人旅行にかかる費用と、旅行会社が主催するパックツアー代金の価格差は、単純には比較できない」と話す。「瀋陽では、台湾へのパックツアーは3千元(約4万7500円)から販売されている。台湾の個人旅行で、パックツアーと同ランクのホテルやレストランを利用した場合、総額がツアーを利用した時より高くなるのは間違いない。これは、旅行会社は個人と違い、多くの観光資源を持っているためだ。旅行会社が契約している団体料金は、絶対に個人料金より安い。しかし、パックツアーと同じ条件ということにこだわらなければ、台湾への個人旅行の費用は、それほど高くならず、むしろ安く抑えられる。個人旅行の費用は、旅行者が選択する交通手段・宿泊施設・食事によって決まる」。このほか、台湾旅行の専門家は、「このネットユーザーが、14泊15日の台湾旅行で5500元しか使わなかったというのは、確かに超節約旅行であり、皆の参考となるだろう。しかし、せっかく台湾に遊びに行くのだから、少しは自分に贅沢を許しても良いのではないか。最初から最後までコンビニの食べ物で済ませるというのは、あまりお勧めできない」とコメントした。
○ネット上では優待特別キャンペーンも
瀋陽にある大手旅行会社の担当者は、「実は、個人旅行は費用を節約できるだけではなく、さらにメリットがある」と語る。同社員によると、旅行会社は、「食べる・泊る・移動する・遊ぶ」に関する多くの優待プランを持っており、観光客が台湾個人旅行を申し込めば、これらの優待プランを旅行会社から受けることができる。さらには、ネット上を調べてみると、多くのオンライン旅行会社や旅行関連サイトでは、個人旅行の販促のための特別キャンペーンを実施している。
多くのウェブサイトでは、台湾の旅行社とタイアップして、台湾旅行ワンストップ優待サービスを展開している。ある業界関係者は、「台湾個人旅行の費用は、今後ますます安くなることは間違いない」と話した。旅行日程が5日間の場合、パックツアー価格は約1万元(約15万8千円)だが、個人旅行は今後、5千元(約7万9千円)前後になる見通しという。台湾に個人で旅行する大陸部観光客が増加するに伴い、彼らを相手に商売する台湾の商店や会社も増え続け、顧客獲得競争が起こり、価格の下落とサービスの向上に繋がると予想される。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年6月21日
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