ロシアのプーチン大統領と日本の安倍晋三首相は29日、クレムリン宮殿で5時間にわたり会談した。会談後、両首脳は共同記者会見に臨んだ。光明日報が伝えた。
プーチン大統領は会談の成果を総括した際「露日が平和条約締結と領土紛争解決に関する交渉を再開できること自体がブレークスルーだ」と指摘。安倍首相は「われわれは双方共に受け入れ可能な形で、できるだけ早く平和条約を締結する決意をした」と述べた。交渉のスピードに関する日本人記者の質問に安倍首相は「日露双方はできる限りスピードを加速するが、一挙に解決する魔法の杖は存在しない」と答えた。
プーチン大統領は日本とのエネルギー協力の展望に関する見解を詳細に述べた。この時すでに記者会見は終了に近づいていたが、ある日本人記者がプーチン大統領に発した最後の質問によって、記者会見場の比較的なごやかな空気は徹底的に損なわれた。「ロシアはなぜ『北方四島』で地熱発電所を建設し続けるのか?これは日本にとって受け入れられない行動だ。人々を強く憤慨させるこの政策を、ロシアはいつ止めるのか?」
これを聞くとプーチン大統領の顔からは直ちに笑みが消え、厳しい口調で「私はあなたがメモに書かれた質問を真面目に読み上げているのに気づいた。その質問を指示した人に口頭で次のように伝えていただきたい。この領土問題はわれわれが作り出したものではなく、歴史が残したものだ。この問題は100年前に生じた。われわれはこの問題の解決を本気で望んでいる。もしあなたがこの問題の解決を助けたいと思うのなら、そのための環境を作り、友好的な関係を築いていただきたい。もし妨げたいのなら、引き続き直接的で強硬的な質問をすればよろしい。そうすれば必ず同じく直接的で強硬的な回答を得るだろう。これらの島々にはロシア国民が住んでいる。われわれの任務は彼等の幸福を考えることだ」。プーチン大統領は最後に日本語で「ありがとう」と締めくくった。安倍首相らはすぐに立ち上がり、気落ちした様子で記者会見場を立ち去った。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月2日
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