昨年水深7062メートルの記録を樹立した中国の有人潜水艇「蛟竜号」は、今年6月より本格的に調査を開始し、深海資源の調査、環境調査、海底生物の研究などを実施する。中国新聞社が伝えた。
■毎年4-5カ月の海洋調査活動を展開
上海科学技術館科普大フォーラムは24日、蛟竜号をテーマとする講座を開いた。中国船舶重工集団公司第七〇二研究所の研究員、蛟竜号のチーフエンジニアの徐◆南氏はスピーチの中で、「蛟竜号は今年6月の使用開始後、毎年4-5カ月の海洋調査活動を展開する。作業の主な内容は、深海鉱物資源の調査、開発に向けた準備だ」と説明した。
徐氏は、「蛟竜号は東太平洋を調査区域とし、選定した開発区で地質力学データ計測およびサンプル採集を実施し、収集機の設計に向け必要なデータを提供する。同時に海底沈殿物の反応実験を行い、採掘試験に向け準備を整える。また新たな鉱物資源区を調査し、国際海底機構から開発契約の批准を得るために必要な技術資料を整える」と述べた。
■有人潜水艇、さらなる深さを追求
蛟竜号の第2の作業区域は、インド洋南西海域の硫黄化合物鉱物資源区だ。中国は同海域で海底熱液活動、生物多様性、生物資源などに関する研究を実施する。
中国の有人潜水艇は将来的に、4つの進展を成し遂げる。中国船舶重工集団公司第七〇二研究所水下工程設計室の胡震主任は、「中国の今後の目標は、海洋の最深部である水深1万1000メートルに達することだ。次に、より良い新たな材料を用いる。それから、潜水の速度アップに取り組み、スムーズに海底にたどり着き海面に帰還できるようにする。最後に、蛟竜号の船員により幅広い視野を提供する」と説明した。(編集YF)
*◆はくさかんむり+己
「人民網日本語版」2013年3月25日
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