中国の釣魚島およびその付属島嶼(日本名・尖閣諸島)のいわゆる「国有化」という日本の行動は、連日来国際世論の批判にさらされている。日本を含む多くの国の著名人が、日本の行為は国際法の原則を踏みにじるもので、戦後国際秩序に対する公然たる挑戦だと指摘している。
■日本が侵略の歴史を認めないことが全ての問題の元凶
日本の毎日新聞社の村田信彦元駐独記者は「日本はナチスドイツと同盟を結び、許されない侵略行為を行ったのに、一貫してそれを認めようとしない。これこそが全ての問題の元凶だ」と指摘。「釣魚島は中国のものだと深く信じている」と述べた。また、神戸中華同文学校で起きた犯罪については「日本人として心の底から激しく憤るべきだ」と述べた。
早稲田大学大学院の天児慧教授は19日付朝日新聞で「中日両国が対立すれば、両国のみならずアジア太平洋全体に多大な悪影響をもたらす」と指摘した。
読売新聞は19日付で「日本にとって中国は最大の貿易相手国で、対中貿易は日本の貿易総額の2割を占める。輸入総額は2002年から、輸出総額は2009年から米国を抜き首位だ。中日関係の緊張が続ければ、対中輸出は大幅に減少する」と指摘。日本総合研究所の山田久チーフエコノミストは「中国から離れれば、日本は全くやっていけない。中国からの撤退はあり得ない」と指摘した。
日本経済新聞は19日付で第一生命経済研究所、大和総研、みずほ総合研究所など5つの研究所のエコノミスト5人の見解をまとめ、中国の日本関連の抗議デモの日本経済への主な影響として(1)中国にある中日合弁企業の業績悪化に伴い、企業収益が減少(2)対中輸出の減少(3)日本を訪れる中国人の減少--を挙げた。
みずほ総合研究所の山本康雄氏は「中国社会での日本製品不買運動の拡大に伴い、対中輸出は減少し、中国の中日合弁企業への悪影響は拡大し続け、経済回復を妨げる危機も高まる」と指摘。大和総研は対中輸出が1カ月停止した場合、一般機械の生産額は3000億円減少、電気機械は3000億円近く、化学製品は2500億円、鉄鋼と運輸機械も共に2000億円減少すると推定した。
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