中国の軍艦が先日「異例にも」遥か遠くの地中海に出現したことが、中東地域で多くの憶測を呼んでいる。「中国の軍艦はロシア、シリア、イランとの合同軍事演習に参加するためにシリア沖に向かっている」と分析するメディアもあれば、「この海域の国際部隊がまた増えた」と驚きの声を上げるメディアもある。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
この件について中国国防部は30日、環球時報の取材に書面で回答。海軍のミサイル駆逐艦「青島」は計画に基づきウクライナを訪問すると説明し、「中国の軍艦がシリアへ向かっている」との報道を否定した。実は中国海軍は数十年前の「沿岸海軍」ではとっくにない。中国の軍艦は地中海の常連ではないが、見知らぬ侵入者でも断じてない。シリア危機発生後、西側と中東のメディアは地中海でのロシアやイランの軍艦の出現にことのほか敏感に反応してきた。少し前に西側メディアは、アサド政権に武器を輸送するために軍艦複数をシリアに派遣したとロシアを批判してもいる。
中国の軍事問題専門家・宋暁軍氏は30日、環球時報の取材に「中国の軍艦の通常の訪問が様々なおかしな憶測を呼んだのは、やはり政治的原因が大きい。シリア問題において中国は西側と同じ立場を取っていないからだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年7月31日
|