中米教育基金会長で米国初の中国系大使、ジュリア・チャン・ブロック氏はこのほど人民日報の取材に、第4回中米戦略・経済対話について次のように述べた。
中米間の戦略的相互信頼の不足を多くの人が指摘する中、今回の対話はなおさらに重要な意義を持つ。中国が台頭を続ける中、米国の衰退に関する議論が日増しに高まり、両国がどのように付き合うかが重大な課題となっている。「ゼロサム」ゲームは結局は両国民の利益に合致しない。障害を克服し、協力を促進することが理性的な選択だ。
40年前のニクソン大統領訪中以降、これまで中米関係がこれほど緊密になったことも、これほど複雑になったこともない。関係が緊密化した結果、新たな摩擦が影の様につきまとうのは、理にかなってもいる。肝要なのは調整だ。この調整の過程では、協力共栄を目指す望ましい連携が極めて重要だ。2009年に始まった中米戦略・経済対話は中米関係の発展と両国上層部の戦略的意思疎通を促す重要な場となっている。
ある元米政府高官は両国の戦略的相互信頼の不足には様々な原因があると見ている。米国について言えば、軍産複合体の利益を代表する者たちがいわゆる「中国の脅威」を故意に誇張する、大統領選の年には一部の政治屋がヒステリックに近い誇張をする、中国の改革開放の「配当」をとっくに享受した一部の大企業が中国の改革の方向性に懸念を呈すといったマイナス要素が同時に発酵し、中米関係の健全な発展にとっての障害となっている。
中米関係は新しいタイプの大国間関係の道へ歩み出せるか否かという歴史的試練に直面している。これは平坦な道とはなり得ない。問題を話し合いのテーブルに載せ、率直で誠意ある対話をすれば、理解を深め、共通認識を積み重ね、相互信頼を強化し、誤った判断を回避することができる。人々はこのためにも第4回中米戦略・経済対話に大きな期待を寄せている。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年5月4日
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