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卓球金メダリスト、党大会プレスセンターに登場

本誌記者・黄衛

第17回党大会開幕後、スポーツ界の代表たちが注目を集めている。国家体育総局局長の劉鵬氏をはじめとして、男子110mハードル世界記録保持者の劉翔選手のコーチ・孫海平氏、オリンピック6回連続出場の王義夫氏、卓球の新旧世代の選手・張怡寧氏と王楠氏、テニス全豪オープンとウィンブルドンの女子ダブルス優勝者・鄭潔氏、フェンシングのワールドカップ覇者・譚雪氏、バドミントンのオリンピック金メダリスト・龔智超氏など多士済々だ。

 

 

1017日、「第17回党大会」の代表、卓球選手の王楠氏と張怡寧氏17回党大会プレスセンターでメディアの取材を受けた。

 

多くの外国人にとって彼らは、世界の金メダリストと第17回党大会代表という肩書きをあわせ持つミステリアスな存在のようだ。10月17日夜、ラフな服装でスター選手のオーラを漂わせつつ北京のプレスセンターに現れた王楠氏と張怡寧氏が、内外の記者の質問に答えた。その一問一答は次のとおり。

若い世代の党代表として、はるかに年上の代表らの話を聞いた感想は?

(張氏):代表に選ばれ、優秀な方々と同席できて感激している。彼らの発言を聞き、得ることが多い。彼ら先輩たちは知識も経験も豊富だが、私たちは国のためアスリートとして本職の卓球に打ち込んでいるので、政治的な知識についてはまだ勉強中だ。

なぜ共産党に入党したのか?党員アスリートと非党員アスリートの違いは?

(王氏):党員、スポーツ選手を問わず、中国ではみな信念、精神的な支えを持っている。中国共産党を誇らしく思い、入党した。卓球チームに入ったその日から「祖国の栄誉が最優先」と教えられてきた。この精神が私たちアスリートを支えつづけている。卓球と国の育成がなければ今日の私はない。長年、中国卓球チームに身を置くことで得られた精神的な強さはかけがえのないものだ。

(張氏):私は積極的な子供で、14、5歳のころ、自ら進んで中国共産主義青年団に参加、18歳になってごく自然に入党申請書を書いた。当時はまだ北京先農壇体育館で卓球していた。いろいろな面で成績がよかったし、党規約などの党に関することも積極的に勉強していたので、すんなり入党できたのだと思う。

党代表とアスリートの違いは?どちらがつらい?

(王氏):アスリートは私の本職、党代表は国が私に与えてくれた最大の栄誉だ。答(張氏):冷静に考えてみると、5歳で卓球を始めてからずっと国の育成支援を受けてきた。区立体育学校からナショナルチームまで、ラケット、ユニホーム、シューズなどの卓球用品を自費で買ったことはほとんどない。夏には半袖、冬には長袖が支給され、なに不自由のない暮らしだ。今は国に恩返ししたい気持ちだ。

:「調和社会」をどう理解するか?アスリートにとっての「調和社会」とは?

答(王氏):「調和」は全世界にとって大切なことだ。私も、胡錦涛総書記の政治報告を聞きながらこのことを考えていた。私たちアスリートにとって「調和」とは、落ち着いた気持ちで競技に臨み、祖国の栄誉を高めることだ。

王楠さんは主席団のメンバーだが、中国のスポーツ選手の育成方法についての考えは?

(王氏):中国方式のもとでこそ、今日の中国卓球チームが生まれた。こうしたスポーツシステムのもとで、われわれは強大な予備軍を抱えている。末端で才能ある子供を見つけ、選抜してナショナルチームへ、さらにナショナルチームで頭角を現した選手を国際試合に出場させる。優勝したら、まず党と国の育成支援に感謝すべきだが、提言したいことがある。それは、スポーツ選手も相応の教養を身につけるべきだということ。現行システムでは、子供のころからトレーニングを始め、学業はおろそかになりがち。選手生活を終えたあと転職するのは難しい。幸い、すでに「運動員保護法」が施行されたので、今後は徐々に改善され、トレーニングと勉学の両立がはかられると信じている。

2008年五輪での金メダル獲得の勝算は?プレッシャーはある?失敗した場合の準備は?外国選手は2人に勝てるか?

答(王氏):中国を代表して出場する以上、金メダルしかない。銀メダルの場合は「失敗」したことになる。どんな試合でもプレッシャーはある。金メダルを取るにはすべての困難に打ち勝たなくてはならないからだ。チームに入った日から、こうしたプレッシャーには慣れざるをえなかった。さもなければ、とっくに置き去りにされていた。私たちがミスさえしなければ、誰も私たちを負かすことはできない。

答(張氏):卓球は中国の国技だ。私たちの金メダルは与えられたものでなく、勝ち取ったもの。私たちはプレッシャーのもとで成長することに慣れ、プレッシャーのもとで競争してきた。金メダルを取って当然というプレッシャーはあるが、試合のときはいつもの訓練時のような力を発揮したり、それを上回る力を発揮したりするのは不可能だ。だから、いつもの5分の力、6分の力でも相手に勝てるよう、訓練している。この点から言うと、私たちが行っているのは、失敗した場合の準備ではなく、さまざまな面で難しい局面に立ち向かう準備だ。

両氏のプロフィール

王楠氏:1978年生まれ。1999年中国共産党に入党。第16回党大会、第17回党大会の代表。

張怡寧氏:1982年生まれ。2003年中国共産党に入党。第17回党大会代表。

 

「北京週報日本語版」2007年10月19日

 

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