収入格差にはさまざまな理由がある。農村部と都市部間の歴史的な原因もあれば、収入分配体制の不整備などの原因もある。世界諸国の経験から見ると、工業化と都市化が加速する特定の歴史的段階で、収入格差の拡大はよく現れるものである。性質から見ると、中国国民の収入格差は、共同富裕を実現する過程に起こった問題で、前進中の問題、成長中の悩みに過ぎない。
国は収入格差拡大の問題を非常に重視しており、この問題を解決するために、すでに一連の措置を打ち出している。ここ数年、国は「三農」(農業、農村、農民)へのサポートを強化しており、都市部と農村部との格差のさらなる拡大の防止に力を入れている。西部地域と東部地域との格差を縮小するため、国は西部地域に対する資金投下を拡大し、西部地域のインフラ整備へのサポートを強化している。また、国は一部の低収入の人々に向けて、都市部と農村部にそれぞれ最低生活保障制度を打ち出した。
同時に、各レベルの収入を調節するために、中国政府は個人所得税の徴収を強化している。例えば、昨年一年間の個人所得税は2000年のそれの3.7倍となった。
収入・分配中の問題をより一歩進んで解決するには、発展、改革、調節のいずれも不可欠である。「発展」とは、科学的発展観を実行し、好調かつ急速な発展を遂げることである。「改革」とは、収入・分配体制を含む各分野の改革を深め、労働に応じた分配を主体とし、多種類の分配方式が共存する分配制度を整備すると同時に、チャンスや規則が平等で、過程も平等である就職環境を作り上げることである。「調節」とは、低収入を高水準へ引き上げ、中等的収入層を拡大し、高収入を調節し、合法な収入を保護し、不法な収入を取り締まることである。
物価の大幅な上昇が持続する可能性は高くない
中国の今回の物価上昇は主に農産品、特に食品価格の大幅な上昇によるものである。農産品生産の周期性のため、価格の全体的レベルは一時高く保たれるが、しかし、全体が大幅に上昇し続けるという可能性は高くない。
食糧の価格が安定すれば、価格全体も安定する
アメリカの「キリスト教科学箴言紙」の記者による物価の動向についての質問に答えた際、朱副主任は、物価上昇はインフレとは違うものである。CPIの上昇もインフレと同一視はできない。今年1~9月、わが国の住民消費価格指数CPIは4.1%上がり、1~8月より0.2%高くなった。9月のCPIは昨年同期より6.2%上がり、8月の同より0.3%下がったと述べた。
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