第17回党大会後の中国の財政・経済政策はどうなるのか。香港「経済導報」の社説は、改革発展の成果を分かち合う下で、第17回党大会後の財政・経済政策には次の六つの特徴が表れると見ている。
一、国民生活に対する関心に拍車。「公平性にさらに関心を払い」「人びとの生活にさらに関心を払う」ことは広く共通認識となり、財政・経済政策、特に財政政策の民生への傾斜は逆行不能である。
二、利益の均衡重視に拍車。中国の所有制構造の変化が次第に安定していく。分配政策、労資関係の法律、資金導入政策が調整されるほか、中国の所有制構造は現在の均衡状態を保つと見られる。
三、国際化に拍車。中国経済の国際化が緩慢になることはない。このことは、内需拡大の方針と矛盾はしない。こうした枠組みの下で、国際化の流れが産業部門、対外経済・貿易部門から金融などのサービス分野に移行し、金融のマクロコントロール部門の圧力がかつてなく大きくなる。
四、専門化に拍車。中国大陸部の金融市場に対する理解の深化が期待される。為替市場、保険市場、株式およびその関連製品市場、国債市場、貨幣市場、商品および先物市場などの金融市場がますます専門化され、財政・経済界の分業がさらに細分化される。このため、財政・経済担当の指導者の知識・能力が試されることになる。
五、部門間の協調に拍車。市場の観点から言えば、政策が不安定と見られることは、政策が市場の動揺を招く結果となり、政府部門の信望を損なうことになる。市場化が深まれば、より敏感に市場パラメータに反映され、相互に影響を与え、市場の変動によるリスクと影響が大きくなる。
六、若手管理職の人材育成に拍車。豊富な国際市場経験を持ち、理論に精通したマクロ財政・経済の若手管理職をいかに育成するかは中国の現実的な課題である。
「北京週報日本語版」2007年10月15日 |