大型商業銀行の改革は突破的進展を遂げた
「金融時報」記者の国有商業銀行株式改革に関する質問に対して、周小川頭取次のように述べた。
メディアの金融改革への注目とサポートに感謝しており、もちろんメディアが中央銀行のもろもろの仕事への注目とサポートにも感謝している。大型商業銀行の改革と言えば、今期政府は一貫して金融機構の改革の問題を非常に重視している。国務院の直接の指導のもと、国有商業銀行改革指導グループ弁公室はこれらの改革の方針と政策を具体的に執行し、推し進めている。今や、大型商業銀行の改革はすでに明らかで突破的な進展を遂げたと言える。主にいくつかの大型商業銀行は財務のリストラクチュアリング、株式会社としての改造と上場を完成したということである。こういった改革は次にさらに展開されるコンポレート・ガバナンスの規範化、資本充足率の目標達成と向上、資産の質の改善、内部コントロール、収益能力の向上と新たな貸付文化の確立には、初歩的良好な基礎を築き上げた。次にこの方向に従い、まだ仕事がたくさんあり、その多くは今年中に起こるだろう。
そのほか、国の出資も明らかな収益を獲得し、国有投資の価値保持と価値上昇を実現し、次の作業のための基礎を打ち固めた。みなさんもご存知のように、金融機構の改革はまだ終わっていない。すでに獲得した経験と具体的方法は、そのほかの財務のリストラクチュアリング、株式改造がまだ行われていない金融機構のために経験を提供することになり、今年はさらに前へと促進することができる。
また、利率の市場化を、中央銀行は非常に重視しており、近年いくつかの進展がみられた。まず、通貨市場と債券市場の利率規制が緩和され、インターバンク市場の利率は完全に自由化されている。そのほか、預金基準利率と貸付基準利率については自己裁量の余地が大きくなり、いくつかの面における制限が撤廃された。また、いくつかの商品、たとえば商業手形、短期融資券、外貨大口預金および外貨大口貸付利率も徐々に市場化された。昨年末に打ち出された上海コール金利体系は、利率の市場化改革の新たな動きであり、今年はさらに健全化されることになる。これは市場により多くの情報と基準が提供され、この基準は主に通貨市場のコール金利決定時の参考となり、たとえば翌日、一週間、1カ月、3カ月、6カ月、1年ものなど。このように、金融機関はこの参考基準を利用してその他のコール金利を決めることができる。短期金融商品に対して定価を行うこともできる。そのため、これは利率の市場化の促進における重要な内容である。総じていえば、利率の市場化は漸進的かつ協調的な原則に基づき、今年および今後数年間に絶えず推進すべきである。