今年は世界反ファシズム戦争勝利70周年であり、中国抗日戦争勝利70周年でもある。中国は閲兵式を含む一連の盛大な記念活動を開催する予定だ、と政府がこの情報を発表したと同時に閲兵式の実施も発表し、国際世論の関心を呼んでいる。
長きにわたり中国政府は5周年、10周年のたびに関連記念イベントを開催し、また5周年か10周年になる国慶節に盛大な閲兵式を実施してきた。抗日戦争勝利記念日に閲兵式を実施し、外国の指導者を招待することは確かに破天荒のことだ。
過去数年間、日本は歴史問題や釣魚島をめぐる問題で間違った言動を取ったことで中日関係が低迷期に陥り、軍事・安全保障分野における政策動向への懸念が払拭できない状態になっている。そのため、こんな時期に中国が閲兵式を実施することは日本への「警告」や「威嚇」を帯びているのではないか、と国際世論の憶測も免れがたいことだ。
むろん戦後、日本軍国主義に対する清算が不徹底のゆえ、日本の右翼政治勢力が時々波風を巻き起こし、侵略を否認し美化する面であれこれと手管を弄し、歴史への最低限の尊重と畏敬に欠け、日本を平和路線から脱線させようと企み、周辺諸国に新たなトラブルを作った。このような状況の下で、日本の軍国主義思潮の台頭に警戒心を持つのは必要不可欠なことだ。しかし、中国の抗日戦争勝利記念日に実施する閲兵式を「日本狙い」、「日本威嚇」と短絡的に読み取っては、恐らく中国側の趣旨と合致しないだろう。また、平和時期の記念日に閲兵式を挙行する、その政治的意味は往々にして軍事的意味より遥かに大きい。もちろん、中国は今回の閲兵式で威厳ある軍隊の姿を展示し、中国の軍事実力を示す狙いであり、これに対する過度な憶測は無益だ。
|