第5回日本人中国語作文大会授賞式の会場
漢字はすでに3000年の歴史を持ち、古くから日本や韓国に影響を与えてきた。この点から、漢字は、中、日、韓三カ国間の文化交流の絆とも言える。人民日報海外版が伝えた。
大会の試合に参加するために北京を訪れた早稲田大学の大野友曽さんが、中国の友人と遊びに行った際、中国語を習ったことがないのにもかかわらず、ほとんどの商店の看板の文字が読み取れ、基本的にその意味がわかることに気付いて驚いたという。中国の友人とはほとんど英語で交流したが、英語で表現できない場合は、漢字を書いてコミュニケーションを取った。日本の漢字と中国語は、読み方こそ異なるが、非常に似通っており、意味も近いからだ。
■808字を把握すれば、三カ国の交流はさらに便利に
第6回中日韓3国文化長官会議は、2014年11月29日から2日にわたり、横浜で行われた。同会議に出席した下村博文文部科学大臣は、基調講演の中で「中日韓漢字文化交流」について話題に触れ、中日韓の共同常用漢字808字を積極的に使用することを提案した。「共通808字」は、日本の新聞のニュースサイトで紹介され、整理されている。また、韓国でも共通808字に関する書籍が出版されている。この点からも、三カ国ともこの共通808字を本国で普及するよう促進していることが見て取れる。
■808字が三カ国の国民の生活に普及すれば、どんな便利がもたらされるのか?
韓国の西江大学の大学生、金俊昊さんは、「現在、韓国では普段漢字を使用しないので、実際のところ漢字が欠如している状況にある。もしこれらの常用漢字が普及すれば、韓国の漢字教育に有利なだけでなく、中国で勉強をする韓国人や旅行で中国を訪れる韓国人にとってもより便利になるだろう」と語る。
このほか、中国人民大学文学院の古代漢語教研室の趙彤室長は、「漢字は表意文字だ」と指摘する。「特定な状況下、言葉が通じなくても、漢字によって簡単な交流ができる。堅く見積もっても、共用漢字がわかれば、路上の80%以上の看板に書かれている漢字や簡単な中国語の説明文の意味がわかる。この共用漢字表があれば、三カ国の観光旅行客の交流がより便利になる。