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北京週報>>中国と日本  
『禹王と日本人 「治水神」が繋ぐ東アジア』が発売


本誌記者 繆暁陽

中国最初の王朝夏の創始者である「王」がなぜ日本で受け入れられたのか

この問いに答えた書『禹王と日本人 「治水神」が繋ぐ東アジア』(NHKブックス)が12月24日に発売された。

中国古代の伝説的な帝王禹は人々を洪水から救った存在として、長く崇敬の対象となってきた。日本各地の川のそばには、数多くの石碑「文命碑」などが立っている。「文命」とは古代中国夏王朝の「禹王」の別名である。禹王は『古事記』の序文に登場して以来、今日まで日本人の生き方に深い影響を与えてきた。その伝承は治水の思想のほか、「平成」「疎通」などの言語、相撲の四股など、日本語と日本文化に深い影響を与えてきた。

同書の著者である法政大学の王敏教授は、日本の各地に禹王に関連する史跡と祭りが残されていることに着目して調査し、災害に悩まされることが多い日本の風土に即して考察し、また儒教が普及した江戸期以降に禹王信仰が深まった背景についての研究も行っている。その調査・研究の成果であるこの書物は、王」の中日における伝承の実像と日本に渡来した経緯を解明した

著書の目的について、王敏氏は次のように述べた。「中日間の諸関係の中で、人文面における知恵の蓄積が古くから生活に深く溶け込んでいたため、現代人には意識的にその原点と脈流を再生産的に活用する考え方が欠落していた。だが、西洋発信の斬新な科学技術とファッションへの追求だけでは満たされていない現状に、もう一つの知的データーベースがないか?こんな問いかけがしばしばなされてきた。日本滞在30数年、私はいつもそのヒントを、各地に実在した物、事、人から発見しようとしてきた。本書では、実例調査成果を紹介しながら、漢字文明の現代的価値と有用性の見地から、上記の問いにアプローチした」。


著者プロフィール

王 敏

中国河北省生まれ。大連外国語大学卒、四川外国語学院大学院修了。国費留学生として宮城教育大学で学ぶ。2000年にお茶の水女子大学で人文科学博士号を取得。現在、法政大学教授。専攻は日中比較文化、国際日本学、東アジアの文化関係、宮沢賢治研究。主著に、『謝々!宮沢賢治』(朝日文庫)、『宮沢賢治 中国に翔ける思い』(岩波書店)『中国人の愛国心』(PHP新書)、『日本と中国』(中公新書)、『美しい日本の心』(三和書籍)、『鏡の国としての日本』(勉誠出版)、『漢魂与和魂』(世界知識出版社)ほかに、テレビ朝日「徹子の部屋」、NHK「視点・論点」、「クローズアップ現代」などに出演。

「北京週報日本語版」2014年12月29日

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