15年続いた人気漫画「NARUTO-ナルト-」が11月10日発売の週刊少年ジャンプ50号で、ついに完結することがこのほど発表された。単行本の全世界での累計発行部数は2億部を突破するなど、極めて高い人気を誇ってきた同漫画に、ついにピリオドが打たれる。
◎主人公と共に成長
「NARUTO-ナルト-」のような人気漫画は、長期間に渡って連載されるのが普通だ。小学生のころから読んでいる人の子供が小学生に通うようになっても、まだ連載が続いているということもある。アカデミーにおいて超問題児の落ちこぼれで、毎日イタズラ三昧だった主人公のナルトが15年で、責任感と勇気ある青年へと成長していったからだ。15年前、同じようにイタズラ好きだった子供達が、ナルトと共に成長した。
◎終わり悪くとも懐かしい作品
ナルトがこれほど人気になったのは、仲間の友情や師弟や家族の絆が中心として描かれ、熱く、温かみあるストーリーが展開されているからで、読者はその世界に引き込まれた。そのような当初のおもしろさがなくなるにつれ、同漫画の人気も雲行きが怪しくなっていった。ハラハラ感が少なくなり、裏切りや敵の更生などが繰り返され、「俺を倒したからといって終わりだと思うな。俺は、××四大王の中で最も弱いのだから」という、ありがちなストーリーになっていった。そのため、筆者を含む多くのファンの心がナルトから離れて行った。最近は、死んだはずのキャラクターが生き返るというストーリーで、なんとか持たしていたという感じだった。そのため、「完結」するのではという予感を感じていた人も少なくない。アイデアが枯渇したにもかかわらず、なんとか継続させてい た典型的な漫画となっていたのだ。
ただ、ナルトは中途半端な終わり方となってしまったが、15年も続いた名作であることも事実で、若者の懐かしい思い出となっている。