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北京週報>>中国と日本  
中国の民間組織、日本の皇室に対し文化財返還要求

▽長い道のり

戦後の文化財返還については、欧州に先例がある。第2次大戦後、ドイツはユダヤ人から略奪した文化財を返還した。しかし日本は今に至るまで、略奪した文化財を中国に自主的に返還したことはない。童氏によると、中国政府は「唐鴻臚井碑」が日本にあることは知っているが、政府の名義で日本側に要求したことはないという。童氏は「中国政府が正式に返還を要求し、日本側にプレッシャーをかけてくれることを望む」と語る。

韓国が日本から「北関大捷碑」を取り戻すのに成功したことは、中国の民間対日文化財返還要求を後押しするものとなった。「北関大捷碑」は、豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592-1593、1597-1598)の際、これを迎え撃った義勇軍の戦功を記念して建立されたもの。1905年に勃発した日露戦争の際、日本軍がこの碑を日本に持ち帰った。その後、韓国の民間組織が1970年より日本に対して同碑の返還を求めはじめ、2005年には韓国政府が正式に日本側に碑の返還を要求した。同年、日本はこの碑を返還した。返還要求の開始から返還実現まで、35年の年月が流れていた。

中国の文化財返還の手段について、童氏は「文化財返還の方式はほとんどがオークションなどを通じた購入だ。しかし、こうしたやり方は当時の列強による略奪という行いを覆い隠してしまう。愛国という出発点は理解できるが、提唱すべきではない」との見方を示す。

戦争中に流失した文化財の返還要求については、法律で支持されている。1995年にユネスコが打ち出した「盗難された又は不法に輸出された文化財の国際的返還に関する国際私法統一教会条約」によると、戦争中に盗難された、失われた文化財は全て返還されなければならず、かつ時効が適用されないと規定されている。また、中国は同条約に調印する際、中国政府は違法に略奪された文化財の返還を要求する権利を保留するとする声明を発表している。

童氏は「我々は先駆けとしての役割を果たす。この情報が発表されれば、より多くの人が我々の活動に参加してくれるだろう」と語る。(編集SN)

「人民網日本語版」2014年8月11日


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