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北京週報>>中国と日本  
北京第二外国語大学の「金八先生」と「ドラゴン桜」

私は現在、二外(北京第二外国語大学)に奉職しているのだが、この大学の日本語教育は有名で、通訳・翻訳、同時通訳などの養成学校のような側面がある。学生は総じて素直で真面目、そして優秀である。日本語学部には学生は院生も含めて約600人弱、専任教員は30人ほどいる。私は、昨年、本学初の外国人の専任教員として着任したが、今年から、更にもう一人今まで外国人専門家(外国人教師・外教)として働いていた松永先生も専任として採用された。(文:津田量・北京第二外国語大学)

このコラムは松永先生と交互に更新されるそうだ。彼は「人間教育」をモットーに掲げ、所謂(いわゆる)何かと問題のある学生が出ると彼らに向き合う、正に金八先生のような熱い先生で、何かと話題に事欠かない。

金八先生は私をドラゴン桜と呼ぶのだが、私はそのドラマを見ていないため、良く分からない。金八もドラゴンも高校学園ドラマであるが、中国の大学(少なくとも二外)では学生は基本6人部屋の寮生活、クラスは4年間固定で、日本の普通の大学生活とは異なる。日本だと、防衛大学校みたいな感じかな。ここでは、毎日日夜、勉強を中心に、喧嘩あり、恋愛ありと、日本のテレビでの高校学園ドラマ顔負けの濃密な青春学園ドラマが繰り広げられている。学校での仕事は忙しいが、私は溌剌(はつらつ)とした明るく真面目な学生たちと、思いやりのある素晴しい同僚の先生方に囲まれて、毎日毎日が充実しており、楽しくて幸せで、怖い位だ。

先学期の末、とあるインタビューを受けて、私は「毎日が幸せで幸せで。幸せ過ぎて何かありそうで怖いです。」と日頃の所感を述べた。そしたら、数日後、道路脇で立ち話してた所を、後ろから車にぶつかられて全治三ヶ月の怪我を負った。幸い運転手の腕が良く、直ぐにブレーキを踏んでくれた為、轢(ひ)かれずに済み、命に別状は無かった。何より、車に撥(は)ねられたのに、骨が折れた位で済むなんて、何て幸運なんだろうとしみじみ思った。同時に、同僚の先生方や学生たち、親戚や友人たちの気遣いや心配りが心に沁みた。

これで厄(やく)は落としたので、これから思う存分また幸せに頑張るぞと、心から天に感謝している次第である。

皆さんも私も元気に生きている。幸せですね。

津田先生の自己紹介

私は2004年より中国に留学に来て、2012年度より、中国の大学で教鞭をとっている。何を教えているかというと「日本語と、日本を中心とした文化・社会について」である。言葉を学ぶということは、即ち相手の文化・社会を学ぶことに他ならない。そして、相手について知るということはそれは即ち、自分を知るということでもある。私自身、本来中国の文化・社会を研究してきているのだが、中国について学び、知るほどに、日本の文化・社会というものがより鮮明に理解できるようになってきている。

今回より、ここにて何でも良いからと、コラムを書く機会を頂いた。何を書こうかと迷ったが、せっかく書かせて頂くのだから、他ではあまり書かれていないようなもの、そして、言葉を学ぶ大学生の皆さんに伝えたいことを書きたいと思う。勢い私が日々の生活で感じたことから、授業中の雑談(学談・馬鹿話)などが多くなるかと思う。何故このようなものを書くかというと、一見、大学での勉強には関係ないが、テキスト的なこと以外にも意外と大事なことはあると思うからである。想定している読者は、日本語を学ぶ中国人大学生を念頭に置いているが、もちろん、日本の方にも読んで頂けたら有難い。

私は、思ったことをそのまま言ってしまう性格で、時に私の考えに、同意できないことや反発もあると思うが「愚者も千慮に必ず一得あり」であるし、「賢者は愚者から多くのことを学ぶ」というので、読者の皆さんに読んで何か少しでも示唆を得て頂けたならば、それに勝る喜びはない。

「人民網日本語版」2014年8月11日

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