日中貿易への興味から中国語を勉強
大学に入る前、坂口さんは日本と中国の経済貿易の往来に関する書籍をたくさん読み、関連の知識やニュースをネット上でも集めたという。「特別な理由はないけど、とても興味があった。日本と中国が密接な経済貿易をしているからかな」。坂口さんは、3年前に中国語を勉強しようと決め、通っていた高校には中国語の授業がなかったため、テレビで中国語の番組を見て独学した。大学入学後は、経済学を専門に学びながら、選択科目で中国語を学んでいる。そして、やはりインターネットを通して中国を理解するための資料を集めている。やや外国人なまりがある中国語を聞かなければ、中国の人気オーディション番組「中国好声音」(The Voice of China)が好きで、HTCの携帯を使って微信(ウィーチャット)をしている坂口さんが、中国人が日本人かは分からないだろう。
中日貿易において、坂口さんは専門家と言っても過言でなく、携帯で検索しながら、中国に工場がある日本の企業を列挙した。「このサイトでは、中国に外注を出している日本の企業を調べることができる。例えば、シャープのこの電子レンジの生産工場は全て国外。このような状況で、日本の経済が好転するはずがない。経済発展において、日本はあまりに保守的で、一方の中国は、開放的な姿勢であるためチャンスをものにしている。両国の間に経済摩擦が起きれば、中国に勝算があるだろう」。
「南京大虐殺紀念館に行ってみたい」
今年の夏、北京に初めての中国旅行へ行く坂口さんは、「中国の高速鉄道はすごいのを知っている。サービスの点では、日本の新幹線のほうが少し勝っているかもしれないが、とても高く、日本の技術しか採用していない。一方、中国の高速鉄道は、いろんな国の技術のいい所を吸收している。期末テスト終了後、中国のLCC(格安航空会社)『春秋航空』が日本法人を設立して就航させた成田-広島線を利用して、広島に旅行にも行く予定。新幹線の片道切符と春秋航空の往復チケットが同じくらい」と語る。
坂口さんは来年、交流のため復旦大学(上海)を訪問する計画も立てており、「上海と南京はとても近い。南京大虐殺紀念館に行ってみたい。図書館でいろいろ読んで、その時代に関する知識を得た。実際に行って歴史を確かめるのは、人生において必要な経験。歴史を知ることは非常に大切。ただ、中国人と日本人の間には『謝罪』に対する異なる認識がある。日本人は既に謝罪したと思っているし、中国人はまだ謝罪してもらっていないと感じている。日中関係が母が若かった頃にまで改善してほしい。積極的に協力し合い、前を見なければならない」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年8月1日 |