国内需要をみると、日本はロボットの需要が不足しているが、サービス用ロボットも産業用ロボットも価格が高く、多くの家庭では導入が難しい。日本政府の予測によると、25年には日本の介護産業従事者は100万人ほど不足するという。だが家庭用介護ロボットの価格は1台あたり最低2千万円と非常に高額なため、需要を抱えた人の多くが手を出せずにいる。また日本の農業従事者では65歳以上の占める割合が60%を超えており、無人トラクターや運搬用ロボットに対する需要が急増中だ。ロボットが農家に代わって土地を耕し、種を撒き、収穫を行えば、日本の農業人口の高齢化がもたらす問題はある程度解決されるが、それでも日本の農業に存在する構造的な問題を根本的に解決することは不可能だ。
国際環境をみると、安倍首相の右傾化政策によって日本は重要な貿易パートナーである中国や韓国との関係で緊張状態に追いやられており、これは日本から両国へのロボット輸出が難しくなっていることを意味している。川崎重工業をはじめとする日本の六大ロボットメーカーは今は中国での産業用ロボットの売り上げで半分以上を占めるが、中日関係が引き続き冷え込むようなら、ロボットを含む日中の経済貿易往来はより深刻な打撃を受けることになる。これと同時に、新技術の勃興にともない、世界各国はロボットを含む人口知能技術の開発・応用をますます重視するようになっており、日本のロボットが今後どれくらい優位性を保てるかはわからない。こうした点から考えて、安倍首相は日本のロボットが経済成長をもたらすことを期待するが、思い通りにはいかないだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年7月23日 |