◆外国人労働者の受け入れ
日本の人口は現在、約1億2800万人となっている。労働力人口の減少に対応するため、日本政府は今年6月、「50年後に約1億人の総人口を維持」という中長期的な国家目標を打ち出した。日本政府が人口維持の目標を明確にしたのは、これが初めてだ。また日本は年齢と性別にこだわらない労働制度を制定し、女性と高齢者の就業を奨励する。日本はさらに現行の労働力統計と異なる新指標を設定し、労働力人口の年齢を20−70歳とし、65歳以上の高齢者の就業を奨励する予定だ。
日本政府は今年6月、女性の就業を支援する一連の政策を発表した。これには保育施設の増加による40万人の待機児童の入園、育児休暇の給与の2分の1から3分の2への引き上げ、上場企業の女性役員情報の開示、内閣府ウェブサイトによる優秀女性経営者の紹介などが含まれる。伝統的な社会分業の意識により、多くの日本人女性は第一子の出産後に職場を離れる。日本人女性の就業率は62%で、G8の7カ国の70%という平均水準を下回った。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は日本に対して、女性の勤務に適した環境を創造するよう何度も促している。
日本はまた、外国人労働者の受け入れを拡大している。東京や福岡などの国家戦略特区は今年4月、外国人家政婦と建設現場の労働者のビザ手続き・規制の緩和を試行した。また外国人技能実習制度を68業界まで拡大し、外国人労働者の在留期間を3年から5年に延長した。
統計データによると、日本で働く外国人数は2011年に約69万人となり、日本の労働力人口の1%を占めた。この比率は、先進国では最低となった。総務省の最新の統計データによると、日本の外国人労働者は2013年10月時点で71万7000人となり、3万5000人増加した(5.1%増)。
日本がこれまで受け入れてきた外国人労働者は、主に教育・研究の「高技能人材」であった。現在は家政婦と建築現場が、人手が最も不足した業界となっている。
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