第3に、日本は安保関係を通じて対中圧力を強化している。日本の防衛相と米国防長官との会談では、両国が見直し中の防衛協力の指針も議題の1つだ。この指針は元々旧ソ連の進攻を想定したもので、後に朝鮮問題に対処するため見直された。今回の見直しで中国が防備の対象にされることは極めて明らかだ。小野寺氏は今回の訪米で、「中国の脅威」についても米側と話し合う。安倍氏とオーストラリア側は防衛装備協定に署名した。オーストラリアは日本から潜水艦を購入することになる。さらに注目されるのは、両国が同盟関係発展の方向に向けて努力していることだ。オーストラリア首相は日本が集団的自衛権の行使を容認し、地域においてさらに力のある戦略パートナーとなることを歓迎している。共に米国の同盟国である日豪がひとたび同盟関係を築けば、米国にとって米日豪トライアングルが地域安全保障戦略の実施と中国牽制の重要な足がかりとなる。
安倍政権は中国に面倒をかけることに全力を尽くし続けていると言える。イデオロギー面では、価値観外交の助けを借りて反中同盟を築こうとしている。対外関係では、中国周辺国を抱き込んで対中包囲網を築こうとしている。現在は安全保障分野で、集団的自衛権の行使容認の機に乗じて、中国を念頭に置いた軍事同盟関係の構築に尽力している。
安倍氏は口を開けば、対話のドアは常にオープンであり、中日両国は切り離せないと言う。だが口先だけで実行を伴わない、しばしば前後の言動が食い違うそのやり方は、中国の信頼と友情を得られないばかりか、逆にその腹黒い魂胆を一層はっきりと浮き彫りにしてしまう。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年7月10日 |