日本の安倍晋三内閣は1日の閣議決定で、憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を容認した。中国の日本研究者は人民網の取材に「行政命令によって憲法解釈を変更することで、安倍氏は集団的自衛権の行使容認の第一歩を完成した。だが憲法レベルで日本の平和発展路線を改めるには、安倍氏はまだ数々の障害に直面しており、2016年の総選挙までは実現困難だ。現時点で見ると、集団的自衛権の行使容認後すぐに日本が大きな軍事的動きに出ることはなく、中国の安全と地域情勢に対する影響は限定的だ。だが長期的に見ると、その負の効果は日増しに顕在化する」と指摘した。
■新たな憲法解釈を閣議決定、集団的自衛権の真の行使容認までの道程は?
呉懐中氏(中国社会科学院日本研究所研究員):安倍氏は集団的自衛権の行使容認を3段階で進める計画だ。第一歩は、政府の政策変更、つまり閣議決定による憲法解釈の変更だ。第二歩は、国会で自衛隊法、周辺事態法、武力攻撃事態対処法など10数件の法律を改正する。第三歩は、政府が改正後の政策と法律に基づき、具体的状況を見て、集団的自衛権をどう行使するかを決定する。現在、安倍氏は第一歩、つまり政府レベルでの政策変更を完成した。
■憲法レベルでの集団的自衛権の行使容認まではどれくらいかかるか?
呉懐中氏:現時点で見ると、2016年の総選挙までに憲法改正の問題が解決されることはない。強行突破すれば、安倍氏は多くの反対に遭うだろう。安倍氏が現在主に直面しているのは経済問題であり、日本の民衆は安倍氏が多くの政治的精力を軍事・安全保障分野に注ぐことを受け入れない。日本経済の安定的成長を実現できなければ、政権は維持できない。憲法改正による集団的自衛権の行使容認が順調に進むことはなく、完成には比較的長い時間を必要とする。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年7月2日 |