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健康・栄養教室で講師を務める栄養士・柏鷗さん |
日本は労働時間が長く、ストレスが大きい国にもかかわらず、日本人の平均寿命は世界トップクラスを誇っている。中国人留学生の柏鴎さんは大学卒業後日本で働き始めたが、仕事上の大きなストレスと不規則な生活に悩まされていた。この問題を解決するため、日本の栄養士の資格を取得し、現在は東京の健康・栄養教室で栄養学の講師を務めている。柏鴎さんはこのほど、日本人の健康法について語ってくれた。中国青年報が伝えた。
柏鴎さんのインタビュー内容は以下の通り。
――――日本人の健康への重視は、どういったところに現れているか?
現在、多くの若い世代の日本人が、「プラスマイナスゼロ」の飲食スタイルを提唱している。これは、24時間以内に、もし外食でたくさん食べてしまったら、次の食事は少なめにし、運動してカロリーを消費するというもの。特に20代から30代のOLは栄養バランスを非常に重視しており、一般的に1週間に2回通常の食事をとり、2日は和食の栄養価の高い食事(あるいはベジタリアンフード)を食べ、残りの2日は酵素を使った料理を食べる。このほか、日本では小学5年生から家庭科の授業があり、その中で基礎的な栄養知識を学ぶ。
――――国民の栄養面で、日本政府はどのような対策をとっているか?
日本政府は、小・中学校や病院、幼稚園、保育園、老人福祉施設などに必ず1人以上の栄養士を雇用することを求めている。例えば、病院における栄養士の仕事は、患者一人一人の病状に合わせた食事を用意すること。病気をした人の胃腸は通常より弱っている状態にあるので、肉や魚を多く摂取してはならない。また、糖尿病患者や高血圧症の患者は塩分や糖分を控えなければならない。しかし、この分量は少なければいいというものではなく、正確な計算式によって算出される。4年前、母が脳血栓のため中国国内の病院に2カ月間入院した際、中国の病院に栄養士がいないことに気付き非常に驚いた。これでは患者の病状に合った特別な食事は用意することはできない。
――――中国伝統医学が日本の健康法に与えた影響は大きいか?
唐の時代、つまり日本の奈良時代に鑑真和尚が日本に渡り、仏教や中国医学の知識を日本に伝えたことからみても、日本人の生活は中国医学と早い時代から密接な関係にあったと言える。例えば皮膚病、気管支炎、花粉症などの典型的な慢性疾患の治療や抗がん剤などの薬品には、漢方薬の成分が欠かせないものとなっている。また、日本では葛根湯や補中益気湯、八味丸、五苓散、加味逍遥散などの漢方薬も広く使用されている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年6月26日