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手塚治虫が生んだ鉄腕アトム |
日本人が好きなのは「普通の人がヒーローに」
21世紀初め、日本は、「米国が世界の文化市場の半分を占めている。もう半分は、日本が占める」と豪語した。そして、米国メディアは、文化産業界の「真珠湾攻撃」と呼んだ。その武器は、戦闘機ではなく、アニメだ。
総合シンクタンクの三菱総合研究所の調査では、日本人の87%が漫画が好きで、84%が漫画のキャラクター関連のグッズを持っている。日本のアニメは、どうしてこれほどまでに人気となっているのだろう。
日本のアニメの流行は、社会の土壌と大きな関係がある。例えば、日本の学生は試験や宿題に追われ、友達と遊ぶ時間が少ないため、友達をアニメの中に求める。また、日本では、個人主義ではなく、チームワークが非常に重んじられるため、スリルや個性を求める大人は、アニメの中でそれらを実現しようとする。米国でもスーパーヒーローもののアニメが人気となるが、日本のアニメに登場するヒーローのほとんどが、一般人だ。「普通の人がヒーローになる」というのも、日本人に共通する夢だ。
日本には、世界を牽引する漫画界の巨匠が次々に登場し、日本のアニメは1960年代から米国に追いつき、追い越すようになった。この点、手塚治虫は絶大な貢献をした。彼は、プロダクションを設立したほか、「鉄腕アトム」を通して日本のアニメを世界に伝え、日本人のアニメに対する見方に大きな影響を与えた。子供が好む漫画だけでなく、女性の読者には、ロマンチックなストーリーを、男性の読者には、コミカルな漫画を、新聞には4コマ漫画を、それぞれ提供し、「漫画のないところはない」という理念を日本人に伝えた。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月17日
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