元毎日新聞社駐独記者の村田信彦氏は人民日報の取材に「パンフレットを読み終えて日本政府の主張をまとめるなら、つまり『現在の中国は日本が過去最も侵略的で、最も強大だった時期の領土範囲を認めなければならない』というものであり、これは明らかに大変おかしい。第2次大戦で日本は敗戦し、無条件降伏を宣言したのに、いわゆる『日本の歴史的、国際法上の固有の領土』に対して不当な要求を行い、さらには世論と教育を通じて、日本の侵略戦争を断罪した東京裁判を否定さえしている。もし『歴史と国際法』に対して何らかの忠実さを示すのなら、日本はドイツなど第2次大戦の敗戦国と同じく『戦後秩序』を遵守すべきだ」と表明した。
慶応大学の大西広教授は人民日報の取材に「日本外務省のパンフレットには明らかな問題がある。日本政府がこうした弊害だらけのパンフレットを発行することは事態の解決に役立たないばかりか、逆に問題をさらに複雑化させる」と述べた。
日中協会の白西紳一郎理事長は15日、人民日報の取材に「日本外務省の作成した釣魚島に関するパンフレットの内容は歴史上の事実を歪曲しており、歴史上の事実を無視する覇権主義的行為だ」と表明した。
■釣魚島の主権についての日本の主張は誠実でも正当でもない
上海国際問題研究院アジア太平洋研究センターの廉徳瑰副センター長は「釣魚島の主権についての日本の主張は誠実でも正当でもない。早くも1534年には明朝の冊封使・陳侃が『使琉球録』で『釣魚嶼』に言及している。明朝の史書『籌海図編』の『福建沿海山沙図』には釣魚島などの島嶼が記されている。日本人・林子平が1785年に出版した『三国通覧図説』の附図『琉球三省并三十六島之図』は、釣魚島などの島嶼を中国大陸と同じ色に塗っている」と指摘。
|