「村山談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長は人民日報の取材に「日本の他の大手紙による最近の世論調査も朝日新聞の調査と同様の傾向を示している。安倍氏は平和憲法の改正と集団的自衛権の行使容認を執拗に進めているが、これが日本国民の望んでいることでは決してないことが世論調査の結果によってはっきりと示された。安倍政権が戦争の道を歩もうとするのは明らかに民意に背いており、直ちに止めるべきだ」と述べた。
■専門家の論評
――廉徳瑰・上海国際問題研究院アジア太平洋研究センター副センター長
安倍氏の右傾政策は多くの民衆の支持を失った。憲法改正、集団的自衛権の行使容認、新たな武器輸出三原則の制定といった主張や措置は、いずれも安倍内閣右傾化の具体的表れだ。だが最新の世論調査は、6割以上の日本の民衆がこうした安倍氏の強硬政策を支持していないことをはっきりと示しており、日本の右傾化が民意に支えられていないことが証明された。
実は安倍氏はこうした民意以外にも抵抗に直面している。自民党の議席は衆議院では480議席中293議席で、3分の2に達しない。参議院でも242議席中114議席で、半数にいたらず、法案を単独で可決することができない。連立政権内では、公明党は安倍氏の右傾政策に基本的に反対だ。自民党内では、安倍氏の所属する町村派はタカ派だが80人余りに過ぎず、多数を占めない。最近は党内でも安倍氏について、党の上に立っており、「政高党低」だと批判する声が上がっている。こうした批判は自民党内の護憲派の憲法改正派に対する不満の表れであり、安倍氏の右傾化に対する牽制となっている。
民意、国会、連立政権、自民党内のいずれから見ても、安倍氏は決して日本の大多数の意見を代表していない。安倍氏の政治的基盤は少数の右翼政治屋と右翼学者であり、安倍氏は平和主義を放棄し、戦後体制から脱却することを主張する代理人となっている。このように民意を無視し、多数の反対を顧みず、歴史の潮流に逆らって動けば、安倍集団には歴史と現実に捨て去られるという末路しかない。安倍氏は瀬戸際で踏みとどまり、民主と平和という正しい道に戻って初めて、平和的発展という大きな潮流の中で孤立を避けることができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年4月8日 |