新華社によると、日本の下村博文文部科学相は14日、右翼色の濃い中学校「公民」教科書の使用を沖縄県竹富町に正式に要求した。この教科書には歴史上の事実を歪曲し、日本の侵略戦争を美化する記述が数多くある。教科書を通じて歴史修正主義を植え付けようとする安倍政権の新たな動きだ。京華時報が伝えた。
日本では地方教育行政法により、小中学校の教科書選定権限は各市町村の教育委員会にある。だが同時に教科書無償措置法は複数の市町村で構成する「採択地区」内で協議し、同じ教科書を使うことを定めている。竹富町、石垣市、与那国町で構成する「採択地区協議会」は2011年8月、育鵬社版「公民」教科書を選定した。だが竹富町教育委員会は育鵬社版教科書が「保守」色が濃いことを理由に使用を拒絶し、歴史記述が比較的バランスの取れている東京書籍版教科書を採択した。
昨年10月、文部科学省は教科書無償措置法違反を理由に、沖縄県教育委員会を通じて竹富町教科書委員会に育鵬社版教科書の採択を指示した。竹富町は、東京書籍版教科書は各地から寄贈されたものであり、国が無償提供したものではないうえ、地方教育行政法は地元教育委員会に教科書を選定する権限があると定めていると指摘した。
下村氏は14日、竹富町が育鵬社版教科書の採択を拒絶しているのは「違法状態」であり、是正されなければならないと述べた。竹富町の慶田盛安教育長は安倍政権の行動を「政治干渉」と批判した。
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