第12期全人代常務委員会第7回会議は25日、中国人民抗日戦争(日本の呼称・日中戦争)勝利記念日の制定に関する決定案と南京大虐殺犠牲者国家追悼日の制定に関する決定案を審議した。アナリストはこの法制化について「民衆の願いを国家の意志に変える重要な行動であり、厚い歴史的基礎と差し迫った現実的必要があると同時に、平和を愛し、平和を守る中国国民の信念と決意を国際社会に伝えるものでもあり、愛国主義の情熱をかき立て、中華民族の偉大な復興のためにたゆまず努力する助けとなる」と指摘した。
■堅固な歴史的基礎と現実的必要
中国社会科学院近代史研究所の王建朗所長は取材に「第2次世界大戦の東方の主戦場である中国は米国、英国、ソ連と共に、ドイツ、イタリア、日本のファシズムを最終的に打ち負かした四強国家となった。抗日戦争の勝利によって国連安保理の常任理事国5カ国の1つとしての中国の地位が固められた。国連の制度の取り決めにも世界反ファシズム戦争に対する中国の貢献が反映されている。世界反ファシズム戦争の主力国である中国が抗日戦争勝利記念日を法制化するのは全く当然のことであり、十分な歴史的根拠がある」と述べた。
1937年12月13日、中国侵略日本軍は中国・南京で中国の人々に対する40日余りの長きに及ぶ、この世のものとは思われぬほど残虐な大虐殺を開始し、30万人以上をむごたらしく殺戮し、国内外を驚愕させる南京大虐殺を引き起こした。
全人代代表を務める南京芸術学院の鄒建平院長は2012年の第11期全人代第5回会議で「南京大虐殺は中華民族にとっての災禍であり、国家追悼の形で犠牲となった同胞に哀悼の意を捧げ、民族精神と愛国意識を奮い立たせるべきだ」と提案した。これまで追悼式典は江蘇省や南京市主催のものだけであり、「クラス、規模、影響に限りがあった」。南京大虐殺記念館の朱成山館長は「南京大虐殺という悲惨な歴史は南京だけでなく、中国、そして世界全体のものであり、人類にとっての大災禍、文明の災禍だ。南京大虐殺の犠牲者のために国レベルの追悼を行うことで、中華民族の人権に対する意識と生命に対する尊重を形にすることができる」と述べた。
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