小野寺五典防衛相も同日、三原則見直しに向けた雰囲気作りをした。朝日新聞によると、小野寺防衛相は地方講演で「日本が死の商人のようにミサイルなどいろいろな武器を売っていくわけではない」と強調する一方で、防衛装備品の共同開発が主流となる現在「もし日本が共同開発に参加できなければ、安全保障問題に決定的影響が生じる」とした。
日本の政界はこれに強い反応を示している。民主党の海江田万里代表は同日「原則自由にして例外を設ける形であれば、それは違うのではないか」と表明。社民党の吉田忠智党首は「極めて問題だ。安倍政権の憲法をないがしろにする動きと連動している」と述べた。また、共同通信が22、23両日に実施した電話世論調査によると、大多数の有権者は武器輸出三原則に慎重な対応を安倍政権に求めており、武器三原則の緩和に反対の声が66.8%に上り、賛成の25.7%を大きく上回った。また、安倍内閣の支持率は1月の調査と比べ2ポイント下落の53.9%となった。歴史認識や領土問題で対立が続く中韓両国との関係改善を「急がなければならない」との回答は49.2%、「急ぐ必要はない」は46%で拮抗した。憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の行使容認については反対が51.0%、賛成が38.9%だった。
ロイター通信は23日付記事で「武器輸出三原則の見直しは日本が数十年間実施してきた武器輸出禁止を転換するもので、日本の侵略行為を深く恨む中国と韓国の批判を受け、両国との緊張が一層激化するのは必至だ」と指摘。消息筋の話として「武器輸出三原則見直しの目的は武器輸出増加のためとは限らない。安倍氏の新たな安全保障戦略の下、日本政府は軍の自立性強化を図り続けている。安倍氏は『中国の軍事力強化および朝鮮の予測不能性に伴い、日本の置かれた安全保障環境は厳しさを増し、脅威が増大している。このため日本はより強大な軍事力を持つ必要性がある』と表明した」と報じた。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月25日 |