中国メディアが見る日本
東京の新宿駅の付近に、一風変わった独特の形状を持つビルが建っている。外壁が網目のような白い鉄筋に覆われた楕円形の超高層ビルだ。これは、日本のファッション業界やアニメ・漫画業界の優れた才能を数多く輩出してきた東京モード学園のコクーンタワーだ。東京モード学園は日本に数多くある漫画・アニメ専門学校の中でもかなりの大手だ。日本の「専門学校」とは、中国の「大学専科」(大専)にあたるが、日本社会における専門学校は、中国の大専より遥かに高い名声を得ている。新華網が伝えた。
「一休さん」、「花の子ルンルン」、「美少女戦士セーラームーン」、「ドラえもん」など、中国でも良く知られる名作を数多く生み出してきた日本のアニメ・漫画界が誇る強大な影響力は、その創造力から生まれている。では、こういった創造力はどこから養われてきたのか?これについて、日本に留学している中国人に質問してみると、皆、異口同音に、「創造性を持つ才能の育成や知的財産権の保護を重視していることが、重要な要素となっている」と語った。
日本のアニメ・漫画産業の発展には、日本人のある一つの考え方が大きく影響している。それは、「アニメ・漫画は子供だけのものではない」という考えだ。1970年代、日本政府は漫画やアニメのメインターゲットは決して低年齢層の子供ではなく、もっと幅広い青少年や中年層であることに気付いた。そのときから、日本のアニメ・漫画産業は児童向け文化の領域から大きく抜け出し、映画や商業音楽と同じように独立した形で発展していった。
このため、原作者の思考は完全に開放されている。1980-90年代、日本のアニメ・漫画産業は中学や高校、職場、虚構の世界などを舞台にした優れた作品を大量に生み出してきた。その中から、宮崎駿のような偉大なアニメ作家や秋葉原などの新しいオタク文化スポットなどが生まれた。「成長」、「青春」、「熱血」などが代表する青春期の少年少女の心理描写を軸に、日本アニメ・漫画の独特なスタイルが形成されのだ。
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