日本ではすでに多くの大企業が川上氏を講師に招き、忍術の修練により社員の意志を強化しようとしている。川上氏は、「これは最後の忍者として、忍者文化という日本の重要な文化遺産を広めるための最良の手段だ」と語った。
忍者文化の精神的な重要な力を伝承・発揚するほか、日本政府と民間は日本独特の文化遺産である忍者文化の、国際舞台における宣伝と普及促進を重視している。
忍者の里とされる三重県伊賀市で9月6日から7日にかけて開かれた国際シンポジウム「忍者から見る日中交流の歴史と未来」は、伊賀市政府、三重大学、中国社会科学院日本研究所、北京日本学研究センター、北京語言大学などの中日両国の歴史・文化専門家を集めた。本紙の記者も東京から遠路はるばる伊賀市に駆けつけ、この一風変わったシンポジウムに出席した。
2日間のシンポジウムにおいて、中日両国の専門家は忍者文化と、「孫子兵法」などの中国の軍書・軍事思想の歴史を探り、忍者文化の伝播による中日両国国民の相互理解を促進する新たな方針を打ち出した。また中国・日本・韓国・タイ・ドイツなど10数カ国・地域の若き留学生も、同シンポジウムにおいて忍者文化の本国における伝播の現状、人気の程度について紹介した。留学生らはまた、忍者文化の世界的な伝播に関するアイデアと提案を発表した。彼らの優れた発言は、出席者の評価と支持を受けた。また情報化・グローバル化の波が世界を席巻する現在、忍者文化を含む世界各国・各民族の独自の文化遺産は、異なる文化との交流により自らの独特な魅力を十分に示すことができ、世界の異なる民族と文明、信仰の異なる人々に幅広く受け入れられることを改めて証明した。同じ東アジアの儒教文化圏に位置する中日両国にとっては、現在の欧米文化が主流的地位を占める国際環境において、互いに協力を強化し、本国の文化遺産の保護・発掘・伝承・対外PRの道を共同模索することも、理性的・賢明な選択肢であるかもしれない。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月16日 |