日本の日中経済協会訪中団が18日から7日間の日程で中国を訪問している。外交部(外務省)の秦剛報道官は18日の定例記者会見で「日本の経済協会訪中団は中国国際貿易促進委員会の招待で訪中する。18日に北京入りし、表敬訪問や視察訪問を行う。われわれはこうした訪問を通じて、日本経済界の中国に対する理解、中日関係に関する中国の立場と主張に対する理解を促したい。われわれは両国各界の友好人士が共に努力して、中日関係の改善と発展に原動力を与えることを希望する」と表明した。環球時報が伝えた。
島嶼紛争が原因で中日が一触即発の状態にある中、この「安倍政権発足後最大規模の経済界訪中団」はことのほか注目されている。日本にとって中国は重要な貿易パートナーだが、今年上半期に両国間の貿易額は減少の一途にあるため、今回の訪問は自ずと両国の経済関係を修復する旅と解釈されている。中共第18期三中全会が閉幕したばかりであり、日本経済界は中国の新たな全面的改革にいかに相乗りするか思案しており、まさに良い時期を選んだと称賛する声もある。だが日本政府の関心は訪問のもたらす「突破口」により向けられているようだ。最終的に中国のどのレベルの指導者が日本代表団に接見するかに注目し、これを両国首脳会談の実現の可能性を判断する風向計としているのだ。今回の非政府間の働きかけ合いは、「政冷経冷」関係を立て直すきっかけとなるのだろうか?中国の日本研究者、劉江永氏は「中日関係はまだ底打ちしていない。安倍氏は年内に防衛計画の大綱を打ち出し、集団的自衛権の保有を図る計画であるほか、将来的には憲法改正も望んでいる。中日関係にはまだ少なからぬ危険や困難が予想される」と指摘した。
■「向こう側の声に耳を傾けるつもりだ」
張富士夫会長(トヨタ自動車名誉会長)、米倉弘昌日本経団連会長以下180人近くの日中経済協会訪中団は18日から訪中を開始。産経新聞の18日付記事によると、中国商務部(商務省)、工業・情報化部(工業・情報化省)など政府機関の上層部と会談するほか、企業や都市を視察し、24日に帰国する。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「『最もベテランで影響力ある日本企業のリーダーたち』は中国高官と会見し、島嶼争いの影響を受けた2国間経済・貿易関係を立て直す」と報じた。張氏は18日の出発前に「両国政府間には争いがあるが、様々な分野の長期的協力を維持することは極めて重要だ」として、今回の訪問によって両国間に「少しもぐらつかない関係」を築きたい考えを表明した。張氏は以前日本メディアの取材に、中日両国経済の相互依存、相互補完関係を拡大する方法について「向こう側の声に耳を傾け、意見交換するつもりだ」と表明した。毎日新聞によると、訪中団の目標は中国政府と中国企業上層部を説得して両国関係を修復することだ。中国政府の構造改革措置への支持も表明するという。フジテレビは、訪中団は日中韓自由貿易協定(FTA)交渉の加速や大気汚染対策で協力を呼びかけると報じた。
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