安倍氏は先日、「亡霊参拝」問題でもまた「大言」を吐いた。衆議院で「第1次安倍政権の任期中に参拝できなかったことは『痛恨の極み』」としたうえで、「私の気持ちは変わっていない」と述べて、小泉純一郎元首相のように毎年1回参拝する考えを示した。共同通信は、安倍氏が就任から満1年となる12月26日の前に靖国神社を参拝する可能性を指摘した。
「集団的自衛権」を主張し、「平和主義」の旗印を掲げる。日本は国際問題で意気込み高く、気力に満ちているように見える。
■国際的地位を再定義?
経済情勢の好転は、安倍政権の極めて大きな政治的自信、政治的得点となっている。円安、投資牽引、消費刺激の「アベノミクス」は日本国内で大好評を博し、日本は他の主要国に先駆けて衰勢からの転換を果たした。日本内閣府が9月に発表した、2013年4-6月期のGDP改定値は前期比0.9%増、年率換算で3.8%増となった。また、日経平均株価は年内に40%以上上昇した。
経済情勢の好転は安倍氏の指導する自公連立政権の参議院総選挙での勝利を直接後押しもした。英紙フィナンシャル・タイムズは「安倍首相が手にした権力はすでに非常に大きい」と報じた。
「強い経済を取り戻すことで、日本は再び自信も取り戻すだろう。世界をより良くするために、われわれは一層の貢献をしていくだろう」と安倍氏はウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで直言した。
米国の微妙な地域戦術も日本の強硬姿勢を刺激している。中米間の経済・協力は緊密化し続け、2国間貿易額は昨年過去最高の4847億ドルに達した。税関の最新統計によると、今年第1-3四半期に中米貿易は中国・ASEAN貿易に次ぐ6.7%の伸びを示した。また、中日間の係争についても、米国の姿勢は日増しに曖昧になっている。朝日新聞によると、米日安全保障協議委員会で米側は日本側の要望に対して回答を差し控えた。
安倍氏は「日本が米国の撤退と中国の軍事力強化を憂慮しているこの地域のリーダーとなることを希望する」と大仰に世界に宣言した。