日本の各メディアは9日、「日中関係悪化の影響が薄れた」と報道した。その理由は、中国旅游局(観光局)が8日に発表したデータによると、1-7日の国慶節(建国記念日)連休期間に日本を訪れた中国人団体旅行客数が、前年同期比130%増の3万8600人となり、中国人の旅行先としては韓国に次いで2番目に人気の国となったからだ。産経新聞は「日本政府が尖閣諸島(中国名、釣魚島)の国有化を宣言し、日本旅行をキャンセルする中国人観光客が相次いだ昨年9月と比べると、尖閣諸島をめぐる日中の紛争は明らかに改善している」と伝えた。これに対して、中国商務部(商務省)国際貿易経済合作研究院の唐淳風・研究員は同日、「グローバル化する現代、経済提携に国境はない。過去40年、中日は経済の面で友好的な交流を行い、全ての人が益を受けた。ただし、日本の世諭が経済面の正常な状態を理由に、『釣魚島をめぐる日中の緊張が緩和した』、あるいは『日中関係が改善した』などと考えているなら、それは幼稚で無知と言わざるをえない」との見方を示した。環球時報が報じた。
産経新聞は同日、「訪日中国人観光客が回復」と報じ、「国慶節の連休期間中に、前年同期比2.3倍の3万8600人の中国人が日本を訪問した。各大手旅行社の富士山への旅や北海道旅行は連日の大人気となった。訪日中国人観光客の回復基調は鮮明」と伝えた。また、民間の調査データも、日本が最も人気のある旅行先の1つであることを示している。
日本で「日中関係改善」が叫ばれる別の理由として、中国での日本車販売がV字回復を遂げていることがある。共同通信社によると、ホンダが8日発表した中国での9月の新車販売台数は前年同月の約2.2倍の7万3900台になった。問題が起きる前の一昨年9月との比較では、29.7%増だ。また、ほかの日系メーカーの中国販売も大幅に伸びた。日産は前年同月比83.4%増、トヨタは63.5%増、マツダは34.4%増だった。そのため「尖閣諸島をめぐる日本と中国の関係悪化で、2012年後半は日本車の販売が大きく落ち込んだが、回復が鮮明になった」と伝えている。さらに、「多くの日本車が破壊された反日デモから1年が経過し、中国の消費者の日本車に対する悪感情は既に改善した。また、日系メーカーが中国市場向けの新車を発売するなどの対策の効果が表れ始めた」との分析もある。しかし、「日本車の今年1-9月の中国での販売は微増か微減で、中国の自動車市場全体の約10%の伸びには、大きく水を開けられている」と付け加えている。
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