▽勉強のしすぎで気絶、病院へ
天才は勤勉さの賜物だ。早川さんは、まさに寝食を忘れるほど中国文学の研究に没頭した。修士時代には中国語の作文の授業で、1年生にして履修単位を全て取り終わり、その後は毎年聴講生として2週間ごとに数千字に上る作文を提出した。そのいずれも誤字脱字が無く、文法的に正しいばかりでなく、内容も奥深いものだったという。
彼はまた、詩を書くことを「日課」とし、毎日たゆまず創作してきた。ある時、夜中に創作に励んでいた時、突然意識を失って救急車で病院に運ばれたことがあった。しかし検査の結果、どこも悪くなかったので最終的に「勉強のしすぎ」と診断された。その後20日間あまり休養していたが、早川さんはその後もさらに詩の創作を続けた。
早川さんはユーモアに富んだ、闊達とした性格で、クラスメートに「キチガイの早川」とあだ名をつけられても全く気にかけず、むしろ「キチガイの早川」という名の自嘲気味の詩を創作したという。
これまで何度も、東アジアの漢文化を広めることが自分の人生の使命だと友達に表明してきた早川さん。文学面での造詣が極めて深いだけでなく、琴や書道もたしなむといい、「座禅、占い、医学なども学び、文化の各分野に精通した『高人』になりたい」と語る。