5年連続でノーベル文学賞のオッズで1番人気となりながら、毎年受賞を逃している村上春樹氏は、「最も悲しい候補者」と呼ぶことができる。村上氏と莫言氏(いずれもアジアの作家)は昨年、ノーベル文学賞の受賞を巡るオッズで火花散る駆け引きを展開した。最終的にノーベル文学賞を受賞したのは、莫言氏だった。華西都市報が伝えた。
今年もノーベル賞選考シーズンとなった。ノーベル賞の公式サイトが発表した情報によると、スウェーデンの選考委員会は10月7日より2013年の重要な各賞のリストを発表する。注目を集めている「ノーベル賞ウィーク」が、これによりスタートを切ることになる。
最も早く発表されるのはノーベル生理学・医学賞で、その時期は「ストックホルム現地時間10月7日11時30分(日本時間10月7日18時30分)以降」とされている。ノーベル文学賞の発表の時期については、現時点では明らかにされていない。経済危機の影響を受け、2012年の賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億1100万円)から800万スウェーデンクローナに減額された。今年の具体的な金額についても、現時点では公表されていない。
◆村上氏が再びオッズで首位に
ノーベル文学賞の発表時間は一般的に10月の木曜日とされており、そのため10日か17日の発表が濃厚とされている。発表時間は明らかにされていないが、ノーベル文学賞の受賞者を巡る予想が、カウントダウン前の盛り上がりを見せている。莫言氏の受賞を予想し名を上げた英ブックメーカー・ラドブロークス社の最新のオッズでは、日本人作家の村上氏が1番人気となっている。しかし村上氏は2012年の同オッズで莫言氏をリードしていたが、最終的に受賞を逃した。
文学評論に長年従事している復旦大学国文学科教授の厳鋒氏は、本紙のインタビューに応じた際に、「私個人は村上氏の作品のファンで、その文学的な純度については異議を挟むことができない。しかし村上氏の受賞の可能性は低いと言わざるを得ない。村上氏の小説は通俗的で大衆的な流行小説と見なされやすく、選考委員会の好みに合わないかもしれない」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年10月9日 |