■紀念館に来場する日本人の若者が減少
同紀念館の朱成山館長によると、「戦争に反対し、平和を守り、歴史を鑑とし、未来に向かう」ことを人々に呼びかけるため、南京では2002年から抗日戦争勝利記念日や南京大虐殺記念日に国際平和集会を行ってきたという。しかし、記者が見たところ、参加した日本訪中団のメンバーの中に若者は決して多くない。これに対し、朱館長は率直に、「ますます少なくなっている」と語った。
最近、同紀念館を訪れる日本の友好団体は以前よりも増加しており、毎週2、3の団体が訪れている。また、同紀念館に来場する日本人は毎年約3万人に上る。しかし、それに反して青少年の数は明らかに減少している。
日本の国民に当時の歴史に対する正確な認識を持ってもらうため、1994年8月、朱館長は南京大虐殺の生存者・夏淑琴さんと共に日本を訪問して交流活動を行い、当時の歴史をあまり知らない日本の国民に対し、南京大虐殺に関するより正確な歴史認識を促した。これ以降、日本の友好団体は毎年12月13日に南京大虐殺の生存者を日本に招聘し、現地の学者や市民たちと交流する場を提供してきた。しかし、活動は今も継続されているものの、その規模は毎年小さくなっている。1994年、夏淑琴さんが初めて日本に行って目撃談を証言した時が最大規模で、会場には1000人を超える人が集まったが、現在は数百人、あるいは数十人しか集まらない場合もあるという。
■若者が正しい歴史を直視することが非常に重要
日本政府が侵略の歴史をあえて隠蔽したり、話題にすることを回避してきたため、日本の若者たちは日本が当時南京を侵略した歴史についてあまりよく知らない。同集会に出席した21歳の小谷美瑚さんは、高校の時に少しだけ学んだが、授業では本当にわずかしか触れず、詳細な内容は説明されなかったため、「今日これらの展示を見て、非常に悲しい気持ちになった。我々は皆この件について知らない」と語る。
松岡環氏は、「第2次世界大戦の間、旧日本軍は南京で『殺人』や『略奪』、『放火』といった犯罪の限りを尽くした。しかし、その歴史的証拠が相次いで発見された今でも、日本政府は南京大虐殺の史実を縮小したり、否定する傾向にあり、極右派が『慰安婦制度には必要性があった』という発言を行ったりしている。このような行為は中国を含むアジア各国の人々の気持ちを大変傷付けている。戦争の加害国の国民として、非常に遺憾に思う。必ず歴史の真相をより多くの日本の青少年に伝え、侵略戦争が2度と起こらないようにしなければならない」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年8月19日
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