内閣府が12日に発表した速報値によると、第2四半期の日本の国内総生産(GDP)は年率換算で2.6%増となった。人民日報と国際金融報が伝えた。
日本の実質GDPは3四半期連続でプラスを実現した。これは個人消費が高水準を維持しており、円安により輸出が増加し、外需と内需が同時に拡大したためだ。同データによると、日本経済の約6割を占める個人消費は前四半期比0.8%増、住宅投資は0.2%減、設備投資は0.1%減、公共投資は1.8%増、輸出額は3%増、輸入額は1.5%増となった。
3四半期連続のプラス成長となったが、第2四半期の成長率は第1四半期の3.8%(修正済み)、市場の予想値(3.2%)をいずれも大きく下回った。増税は経済に強い圧力をもたらすため、安倍首相は現在「増税環境が整ったか」という問題について、より慎重に検討する必要がある。
日本政府は2014年4月から現在の5%の消費税率を8%に引き上げ、その後2015年に10%に引き上げる計画を立てていた。この計画に基づくならば、10月末までに消費増税の第1段階について、最終的な決定を下さなければならない。安倍政権は、第2四半期のGDPデータは、来年4月に第1段階の消費増税の実施を決める、重要な要素になると強調していた。
12日に発表されたデータは予想を下回り、安倍首相が計画通りに消費増税に踏み切れるかが、議論の焦点になっている。安倍首相の経済ブレーンの本田悦郎氏は、「現段階では、日本がすでにデフレ脱却したとは言い切れない。第2四半期のGDPを見る限り、現在の環境は消費増税に適していない」と語った。一方で、共同通信社は社説の中で、「市場の予想値をやや下回ったが、第2四半期のGDPはすでに2四半期連続で、安倍政権が設定した今後10年間の2%という平均成長目標を上回っている。個人消費が好調で、物価と雇用状況も改善が緩慢ではあるが、政府が予想した方向に前進している。現在すでに増税環境が整っており、あとは安倍首相が政治的判断を下すのを待つだけだ」と指摘した。
このほど発表されたその他の経済指標は、悲喜こもごもの内容となったが、日本側は経済の先行きを楽観視している。安倍首相は今月下旬に開かれる、増税の経済への影響などの問題について専門家の意見を聞く「集中点検会合」で、市場および世論の動向を結びつけ総合的に判断することになる。政権の勝敗に係る消費増税に関する議論は、今後重要な時期を迎える。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月14日 |