中泉氏によると、撮影の過程で、個人主義が蔓延する現在の競争社会で、心の奥底に観世音菩薩のような慈悲の心は存在するのだろうかとよく問い直したという。観世音菩薩の「大きな慈悲」を前にして、人類はこの世界の生物を絶滅させるばかりで、その卑小さが際立つ。考えれば考えるほど、どの時代でも慈悲と善の心こそ人類が未来へ向かう上での希望だと感じた、という。
映画「不肯去観音」について中泉氏は、「この映画は仏教についてのみならず、人の世の悲しみや縁、尊厳についても描いている。この映画を見ると、毎日の忙しい生活の中で心の安らぎや本当の自分を探すきっかけになるかも知れない。もしそうなら光栄だ」と語る。また中泉氏は「光明日報」の報道の場を借りて、より多くの中国人観客に同映画を見てくれるよう呼びかけている。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年7月30日
|