日本政府は来年4月からの消費税率引き上げ(2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる)の是非を、今年10月に最終判断するとしている。増税の主な目的は、長年赤字を抱える日本の財政を立て直すことだ。しかし安倍首相は「(消費税増税は)厳しい決断」と語り、4-6月の国内総生産(GDP)などの各経済指標に基づき判断を下すと重ねて言明しているほか、インフレデータなども見ながら、日本のデフレをいかに解決すべきか総合的に見定めるとしている。
麻生太郎財務相は20日に行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の記者会見で、来年4月からの消費税増税について「予定通りやりたい」と述べ、今年10月ごろまでに最終決定する意向を示した。
共同通信社の報道によると、今年4月-6月の日本のGDP成長率(年率)見通しは約3.03%で、日本政府が設定した長期目標の2%を大幅に上回った。これは、日本政府が予定通り消費税率を引き上げる可能性が高いことを意味する。
一方で、日本国民の60%以上が消費税増税に反対を表明している。家計に巨額の負担をもたらすためだ。英「フィナンシャル・タイムズ」は、「安倍首相は『4本目の矢』を慎重に放つべきだ」とする文章を発表した。
消費税増税のほかに今後注目を集めるのは、現状から見て日銀が今後も量的緩和を続けるであろうことだ。
日銀の黒田東彦総裁はこのほど、米国経済が着実に回復する中で、連邦準備理事会(FRB)が今年の終わりごろ量的緩和を縮小していくことは「当然で適切」との見解を示した。しかし、日銀がすぐに米国に追随することはないだろう。黒田総裁は「日本のインフレ率は2%の目標をまだ大きく下回っているため、日銀が量的緩和の出口戦略を制定するのは時期尚早」と言明している。
黒田総裁にとって唯一慰めと言えるのは、日銀の量的緩和策がG20の政策決定者たちにとって最も注目する点ではなくなったことだ。黒田総裁は「海外は、安倍内閣が決定した財政・構造改革の方に興味を持っているだろう」としている。これは日銀の量的緩和がしばらくの間は継続することを意味する。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年7月24日 |