米ニューヨーク大学政治学部名誉教授・熊玠氏は16日、「日本の軍国主義によるアジアの近隣諸国に対する侵略は今日まで続いている。残った勢力は尚も日本国内に潜んでおり、しきりに騒ぎを起こし、勢力を拡大している。日本の軍国主義は増長しているだけでなく、外交においてはペテンを繰り返している。中国はそのような日本の言動に対し、予防線を張らなくてはいけない」との見方を示した。
ニューヨーク時事研究会が開催した座談会で、前国際連合軍縮事務首席政務官・林国炯氏は「中日の国交正常化から数十年、先代の見識者は平和的発展という大局に向けて、中日関係を築き上げてきた。それが今では、大幅に後退しており、釣魚島(日本名:尖閣諸島)の領有権をめぐる争いをきっかけにますます冷え込んでいる。日本の挑発、抑止、包囲・封鎖、軍事的脅威に対し、更には安倍晋三政権が推し進めている、中国を包囲し、けん制することが狙いの国際戦略『自由と繁栄の弧』構想に対応するため、中国政府は恐れず、落ち着いて対処すべきである」との見方を示した。
ニューヨークの有名な中国人評論家・方焰氏は16日、中国新聞社に対し、「安倍首相は前回の任期のときから、様々な場面で『強い日本を復活させる』という野望を主張してきた。アジアにおける支配的地位を手にするため、日本は軍国主義の復活に力を入れている。釣魚島を侵略し、あくまで日本の領土であると主張し、軍拡を進めている。また、安倍首相は平和憲法の改正を推進し、軍国主義の復活に向けた道を切り開こうとしている」との見方を示した。
方焰氏は「日本が釣魚島の主権争いを引き起こしたことで、中日間の政治交流は、国交正常化以来、最悪の状態に陥っている。そして、緊迫する中日関係はアジア地域の安定を脅かしている。中日間の経済交流は尚も続いているものの、マイナスの影響は大きい。その責任は全て日本側の挑発にある」と指摘する。
「中国は警戒を強め、長期的な準備を整える必要があり、日本の軍国主義の復活に断固として反対しなくてはいけない」と方焰氏は述べた。まず、中国は日本国内の平和的な勢力と連携し、ともに軍国主義の復活に反対していくべきである。次に、国際社会において、軍国主義の危険性を明らかにすることで、国際世論の支持を得る必要がある。そして、米国と共通認識を持ち、軍国主義が米国に及ぼす危険性を理解してもらうことで、軍国主義の復活を阻止することを目指す。また、中国の国力と経済力を強化し、戦争の抑止に努め、外交や経済、民間の交流を通して、日本に圧力をかけていく必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年5月18日 |