日本は資本主義の価値観から領土紛争を扱い、「利益のバランス」によって文明の尊厳をうすれさせようとしている。これは非常に幼稚な論理だ。最悪の場合、文明の構造を壊す結果となる。戦略的意思決定の出発点の違いから釣魚島を巡る中日問題は「無限ループ」に入ってしまったようだ。
中国は「平和」を維持するために戦略的立脚点を下げるわけにはいかない。一歩譲って地政学的角度からみても、東アジアの「3つの大きな島」(朝鮮半島、台湾島、釣魚島)は密接に関連しあっている。釣魚島問題の解決方法を間違えば、東アジア全体の平和と安定の大局を壊しかねない。「領土」より重要なのは「文明の存続」だということを米国人に理解させる必要がある。それは米国を含む全人類の文明のボトムラインであるはずだ。
同じ古い文明国として、中国と日本は2千年にわたる友好交流の歴史をもつ。それは人類史上でもアジアだけで起きたことだろう。平和を求めるより多くの人々に、対話が一番だという道理に共感してもらう必要がある。
全世界がエネルギー資源問題、食糧・食品安全問題、環境公害問題、海上安全保障問題、テロ対策問題など重大な問題に直面している。各国の価値観の違いからこれらの問題には鮮明な狭義的利害関係の性質が存在する。中日が東洋の価値観を共有し、これらの問題を全人類共通の利害関係と広義的にとらえるなら、かなり広い範囲で協力が可能だ。それこそ日本人を含む全人類の根本利益に合致するはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月14日 |