安倍内閣が憲法改正実現の可能性を高めていることについて、十分な予測を行う必要がある。国内には反対派も多く、自民党のパートナーである公明党も「改正すれば自民党と公明党の連携のぎりぎりラインを越えるのと同じで制止すべき」と表明しているが、安倍内閣の衝動を抑えるには不十分だ。
繰り返し強調すべき点は、憲法改正は、武力行使を可能にするだけではない。「集団的自衛権行使の禁止」は第二次世界大戦時の日本の軍国主義の失敗を示す象徴であるとともに、大戦後に形成された新たな国際政治秩序の重要な一部でもある。改正実現は世界の反ファシズム戦争の成果を覆すのと同じだ。日本が歴史を直視しない中、このような方法で「正常な国」になれば、歴史を否定することになる。日本の周辺国や米国はこれをよく観察しないわけにはいかない。
当然、安倍首相による憲法改正は実現する可能性が高まっているが、これは日本の新たな位置づけを意味しておらず、逆に失敗を招く可能性が高い点も見る必要がある。まず、日本が武力を自由に行使できるようになっても、安全と不当な領有権主張においてさらなる保障が得られるわけではない。また、集団的自衛権の解禁は、安倍内閣が直面する経済や災害復興などの重大な試練を克服するのに何の役にも立たず、日本の公的債務問題をさらに悪化させるだけだ。
日本と利益の駆け引きをする中国は、日本が憲法改正の動きを加速させるのは不当だと直ちに指摘する必要がある。最も重要なことは、自身の発展を通して、自国の利益と地域の安全を守る強い能力をつけることである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年2月18日 |